1人の選手が1シーズンに首位打者、最多本塁打、最多打点の3つの打撃タイトルを獲得することを“三冠王"という。そして、平成最後のシーズンで福岡ソフトバンクの柳田悠岐選手の三冠王達成に期待がかかる。
柳田選手の打撃三部門の成績を見てみると、打率はリーグトップの.378、本塁打はリーグ2位の12本、打点もリーグ2位の42打点と、3年ぶりのトリプルスリーどころか、かなり気は早いが三冠王も夢ではない。
長いプロ野球の歴史の中で2リーグ制後、この三冠王に輝いたことのある選手は、野村克也氏、王貞治氏(2度)、落合博満氏(3度)、ブーマー氏、バース氏(2度)、松中信彦氏のわずか6人。
平成に入ってから三冠王となった選手は、29年間で2004年(平成16年)の松中氏のみ。そして平成という元号も今年で最後となり、2019年5月1日から新元号になる予定だ。平成最後のシーズンで、柳田選手が松中氏以来となる三冠王に輝くか注目が集まる。
柳田選手は現在、打撃三部門でリーグトップ3に入る活躍を見せているが、昨年も打率がリーグ2位の.310、本塁打がリーグ3位の31本、打点もリーグ2位の99打点と、パ・リーグの選手では打撃三部門で唯一、トップ3入りを果たした。
打率は2014年以降、毎年3割を記録。トリプルスリーを達成した2015年は打率リーグトップの.363、本塁打と打点がリーグ3位の34本塁打、99打点を記録した。この3年間で2度打撃三部門でトップ3に入るなど、三冠王を獲得してもおかしくない存在だ。
この三部門の中で、柳田選手にとって難易度が高いのが本塁打ではないだろうか。2015年と2017年は30本塁打以上放ったが、2014年と2016年は10本台。今年も昨年と同じようなペースで本塁打を量産することが三冠王へカギを握るだろう。
平成最後のシーズンで柳田選手が“三冠王"に輝くのか…。それとも今年も三冠王を達成する選手が現れず、松中氏が平成唯一の三冠王となるのか…。今からシーズン終了後が楽しみだ。
●最近5年間の柳田選手の打撃成績
2014年 打率.317(3位) 本塁打15(13位) 打点70(10位)
2015年 打率.363(1位) 本塁打34(3位) 打点99(3位)
2016年 打率.306(5位) 本塁打18(11位) 打点73(10位)
2017年 打率.310(2位) 本塁打31(3位) 打点99(2位)
※()はリーグ順位
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