埼玉西武ライオンズには2022シーズンから新外国人選手5人が新たに戦いの輪に加わる。14日には、既に来日をしているバーチ・スミス投手、ディートリック・エンス投手、ブライアン・オグレディ選手の入団記者会見が行われた。
選手たちは同日、初めてライオンズのユニフォームに袖を通したが、このチームで戦うイメージ、そして球団の歴史や球場の雰囲気などは“予習済み”。というのも新型コロナウイルスの影響で、各選手が来日できない中、国際部門スタッフらが1月下旬から毎日、各選手に対して、「Something about Lions」と題したメールを配信し、日々コミュニケーションをとっていたからだ。
現在、球団に所属する国際サポート(通訳)4人と国際戦略スタッフ、国際業務スタッフ、計6人が“中5日”の持ち回りで配信したメールの内容は、日本の「球場」、「食事」、「遠征」、「野球観」、「球団の歴史」など多岐にわたる。不安が多い異国の地で、戸惑うことが無いように、また来日時の心配事を1つでもなくすために、6人のスタッフが知恵を絞ってネタを絞り出し、パソコンと向き合った。
国際サポート(通訳)の一人は、「たとえ日本食に飽きた場合も、ベルーナドーム内にある「L's CRAFT」のコロラドピザが絶品なので安心」と力説。過去に在籍した外国人には、頻繁に頼まれて買いに行っていたことを引き合いに、これを「外国人選手に一番伝えたいこと」とした。
また1人のスタッフは、1987年の西武対巨人の日本シリーズ第6戦で、西武が日本一に王手をかけたこの試合、1点リードの8回2死で、一塁走者だった現監督の辻発彦がセンター前ヒットで本塁を陥れ、日本一を手繰りよせる追加点を奪ったシーンを動画とあわせて紹介。ライオンズというチームに脈打たれる1点を貪欲に取りに行く姿勢などもこの場所を通じて伝えていった。そんな全37回のメールの一部を公開する。
〇球団本部 国際戦略チーフ 宮村俊介コメント
春季キャンプが始まっても来日できないという状況下で、『チーム全体で新外国人選手をバックアップするんだ』という事を選手たちには感じてもらいたかったのがこの『Something about Lions』を始めたきっかけです。どの内容も来日後に直接会えば普段の会話で出てくるもの。その後の会話の中で、彼らの口から甲子園や富士山というワードが出てきたときは、メッセージが伝わっていたんだ、と感じました。明日の会見では、一足早くライオンズの一員になっていた彼らの言葉にご注目いただきたいです。
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