プロ野球×NFT。埼玉西武ライオンズのデジタルコンテンツの最前線について担当者に聞いてみた

2021.12.7(火) 17:00 パ・リーグ インサイト
「LIONS COLLECTION」トップページ
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 パシフィックリーグマーケティング(PLM)が運営するNFTコンテンツを扱うプラットフォーム「PLM COLLECTION(PLMコレクション)」。この第1弾として、埼玉西武ライオンズは、球団公式NFTコンテンツの販売を行う「LIONS COLLECTION(ライオンズコレクション)」を2021年9月7日より開始した。

 球団公式NFTコンテンツの販売は、日本プロ野球界では初ということで、SNSでは期待の声も挙がっていた。だが、どうもNFTといわれてもピンとこない、「デジタル資産……はて?」と、新規性のある取り組みに対して敬遠されがちなことも確か。かくいう筆者もそのひとりだ。

 というワケで、このパ・リーグにおけるNFTのプロジェクトを牽引する、PLM事業開発本部の担当者T氏に話を聞いてみた。

◇  ◇  ◇

編集部E:NFTってアートの世界ではちょっとした話題になっていて、私にとって身近なところでは、知人の小学生のお子さんが夏休みに書いたデジタルのイラストに、数百万という値がついたという話。なんだかアート界では盛り上がっているな〜と思いつつ、耳が早い人の間では投資目的で売買しているという印象。だからプロ野球球団が参入というのはちょっと驚きです。そもそもNFTって何の略でしたっけ?

担当者T:NFTとは「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」の略ですね。複製や偽造が非常に困難な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータのことです。

編集部E:そうは言っても、一般的にデジタルデータはコピーなどができちゃうじゃないですか。だから現実の商品などと比べると価値の有無や値付けがしづらいものなのでは?

担当者T:NFTはブロックチェーン*上で発行・流通されるため、コピーやハッキングが非常に難しく、さらにデジタルデータに鑑定書やシリアルナンバーが紐づけられ、唯一無二の本物であることが保証されているんです。

Eさんが言っていたように国内のアート界、それに海外のプロスポーツ界などではすでに販売や取引がされているのですが、日本のプロ野球界におけるNFT商品の販売は、ライオンズとの取り組みが初めてなんです。だからこれを機に知ってもらいたい(笑)

*正確な取引履歴の情報を保持する暗号化技術

編集部E:その初となる商品というのが、9月7日に販売された「栗山巧選手2000安打達成記念関連商品」でした。栗山選手のサイン付き2000安打達成記念パネルと、パネルの動画データが1点。西武鉄道池袋駅・本川越駅で掲出していた栗山選手のサイン付き2000安打カウントアップパネルと、パネルの動画データが2点。これらは「実物パネル+動画データ」の組み合わせなんですね(いずれも販売終了)。

栗山選手のサイン付き2000安打達成記念パネル
栗山選手のサイン付き2000安打達成記念パネル
栗山選手のサイン付き2000安打カウントアップパネル
栗山選手のサイン付き2000安打カウントアップパネル

担当者T:そうなんです。この栗山選手の商品は期間限定品ですが、それに加えて定番品として、試合毎に掲出しているスターティングメンバ―のボードの動画データや、勝利時にヒーロになった選手がカメラに向かって書くサインの動画データとサインデータも、各300点用意されています。

いずれも「希少性」「唯一無二感」がキーワードで、例えば誕生日や、結婚記念日、子どもが生まれた日の試合データが手に入るのっていい記念になりますよね。

編集部E:おお、いいかも! 143試合中のたった1試合だけど、人によってはとっておきの試合になることもあるし。
そんないい話のあとに無粋なこと聞きますけど、転売目的とか投資目的で買う人もいるのでは?

担当者T:実はまだユーザー同士の売買や譲渡ができる機能の追加はできていないんです。近い将来可能になると思いますが、今はファンの「コレクションアイテム・デジタル版」として楽しんでもらえればと思います。

例えば、振り当てられたシリアルナンバーが選手の背番号と同じであれば、コレクションアイテムとして価値が高くなるというのも考えられますよね。

編集部E:ここまで聞いて、デジタルトレーディングカード(電子トレカサービス)とかがイメージ近いのかな、と。よくネット上で取引されていますし。

担当者T:まさにそれですね。もっと言うと、試合後に限定で流通するということで、ストーリー性や背景も込められていることにも注目してもらいたいですね。例を挙げると、若手選手のルーキーイヤーのNFTを大事に持っていたら、数年後にスター選手になっていて価値が高くなっていたとか。応援していてよかったなと思う瞬間じゃないでしょうか。

編集部E:なるほど。栗山選手の次の期間限定品ってどんなものがあるんでしょうか?

担当者T:はい! 今日(取材時11/30)情報解禁となりました松坂大輔投手です!

編集部E:おぉ、なんとタイムリーな……

担当者T:こちらをチェックしてください。
https://lions.plmcollection.com/

編集部E:せっかくなので読み上げましょうか。「引退会見&最終登板試合後シーン映像や2019年にライオンズに復帰した懐かしの会見映像を初のデジタルデータ化。その他、松坂投手の等身大パネルにサインを入れてお届けするなど、ここでしか手に入らない松坂投手のスペシャルコンテンツを限定販売」……とのことですが。

担当者T:そうなんですよ。メモリアルムービーは、引退会見、引退試合を終えた後の印象的なシーンも丸ごと収録され、短編長編それぞれ販売します。

動画の一部(C)Seibulions
動画の一部(C)Seibulions

編集部E:これはシリアルナンバー「18」に人気が出そうですね〜。

担当者T:そして今回の目玉となる松坂大輔投手等身大パネルは、松坂投手の直筆のサイン入りです。こちらは入札方式で、入札最低価格は180,000円から。何かと注目度が高そうです。

編集部E:見事なワインドアップ! 等身大パネルは今季人気が高かったライオンズ70周年ユニフォームを着用っていうのもレアかもしれません。

担当者T:いずれの商品も販売数は少ないようですので、検討中の方はぜひ早めにお買い求めくださいね!

編集部E:おっと、ちゃっかり宣伝を差し込んできましたが。でも球団やPLMとしても新たなチャレンジですね。これからもプロ野球×NFTの動向は見守っていきたいと思います。

担当者T:ご期待ください!

◇  ◇  ◇

球団公式NFT「LIONS COLLECTION(ライオンズコレクション)」はこちら。
https://lions.plmcollection.com/

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