10月27日、25年ぶりのリーグ優勝が決まったオリックス・バファローズ。中嶋聡監督、T-岡田選手、杉本裕太郎選手、吉田正尚選手、宮城大弥投手、山本由伸投手が出席した共同記者会見が行われた。
以下、共同記者会見全文。
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ーー監督にお聞きします。前回の優勝が1996年でその時監督をされていた仰木彬さんもこの優勝をお慶びだと思います。監督としてどのようなご報告をしたいですか?
監督「めちゃくちゃ難しい(質問)ですねそれ。いろんな方がもちろん監督なされて悔しい思いをしたと思いますけれどもこのタイミングで優勝できましたし、なんて言えばいいんだろう。やりましたというだけですね」
ーー過去2年最下位に沈んだというチームで、勝ちグセを知らないチームを引き上げる、その難しさを監督はどのように感じてシーズンを戦っていらっしゃいましたか?
監督「言い続けて、みんなが実行してくれたんですけど、諦めないで最後までやってくれたのと、ひとつひとつのプレーの大事さを何回も何回も繰り返しやっていくことと、言い続けることかなと思います」
ーー監督と山本投手に伺います。月曜日の最終戦すばらしい勝利を収められました。あの勝利から昨日今日、この2日どんな時間の過ごし方をされましたか? またどんな心境でしたか?
山本「最終戦、本当に1勝、勝つか負けるかがすごく大きくなるなと感じていたので、その試合を勝ちきることができてすごく心からホッとして、シーズンが一旦終わったということでリラックスしてあとは待つのみだとおもってリラックスしていました」
ーーなにか特別なことはされましたか?
山本「特にしていないです」
監督「勝ってやり尽くした感がありまして、あとは待つだけと思いましたけれども、本当に千葉ロッテさんとの戦い方にして、相手に負けてくれとかいう(ことではなく)、本当に純粋によく戦ったなという気持ちだけ思っていましたし、なんにも考えることなく寝てたんですけれども、阪神と東京ヤクルトのゲームを観まして、やっぱり優勝ってすごいな良いなと思いまして、できることならしたいなという気持ちで今日を迎えました。なにも特別なことはしていません。阪神戦と東京ヤクルト戦を交互に観ただけです」
ーー個々の力を引き出すことも個々の力を10%20%つけることもとても難しいことだと思います。監督にとって育成とは何でしょうか。
監督「育成って本当にいろんな言葉がいろんな意味があると思うんですけれども、最初に“育成”と言ったときに、ただ若い選手を使うだけの育成とよく間違えられたんですけどね。チーム自体の育成もありますし、チームが勝つために僕は何ができるのか、コーチ陣でなにができるのかを考えて、やってました。若い子らが出てきたと言いますけども、その中でも中堅クラス、ベテランの人たちの奮起ももちろんありますし、それが全て集まったときにチームの育成として考えていましたので、あまり勘違いされたくないなと思っていましたし、まさかこの場でまた言うつもりはなかったので、言えて良かったです」
ーー監督として一番心がけたことは何だったんでしょうか。
監督「自分であんまり、監督っていう距離、監督っていう役職と言うんですかね、そこに関してあまり感じることは無いといいますか、責任取るのはもちろん監督ですので、自分がやれば良いことなんですけど、距離感というか、特別な存在ではありたくないと思っていました」
ーー優勝争いができる常勝軍団にしていくためにはどういう努力、どんなことを上積みしていく必要があるとお考えでしょうか。
監督「もちろん今のメンバーで優勝しましたので、それが今のベストかもしれませんけれども、この戦力がどんどん変わってこなければ先には進めないと思っていますし、これ以上の力を今のメンバーも出さなきゃいけない。新しいことをしていかなければいけないとも思いますし、それが続くことだと思っていますので、今のチームを壊すくらいのつもりで動かさなきゃいけないのかなとも思います」
ーー監督に質問です。昨年途中までなかなか一軍に定着できていなかった杉本選手を、「一緒に行くぞ」と一軍でずっと使い続けられました。杉本選手を見込んだ理由とは?
監督「僕が目指したところは長打力のある選手ということで、去年の時点では(杉本選手は)長打は打てる力があったんですけれども、率に走りすぎてたと言うか。今年に関してはそこに長打力が入りまして、もちろん長打力というのは相手にとっては圧になるわけですので、そこにぴったりハマったと思います。本人も今年に関しては長打力の方に走ってくれましたし、やっぱり正尚の後ろ、これが一番難しいことだったんですけども、誰を当てはめるかと言ったときに最適な人間でした。
この性格ですので落ち込みやすいときもあるんですけど、乗ったら手がつけられないというところもありますので、ダメになったら取り替えようとは思ってましたけど、なかなかダメにならなかったです」(杉本選手笑う)
ーー今の会見を見ていてひとつだけ悔いが残ったことがありました。杉本選手、「なしです」って言いましたので。ジェスチャー付きでお願いします(たむらけんじさんからのフリ)。
ーー全国の野球ファンに「ラオウ」の名前がとどろいた一年だったと思いますけど、杉本選手、この一年間に悔いはありますか?
杉本「我が一年間に一片の悔い無し!」
関連リンク
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