俊足の西川は狙って牽制アウト、今宮の失策には「ちょっと言いましたけど…」
13日、福岡ソフトバンクの武田翔太が北海道日本ハムを相手に2安打完封勝利を挙げた。中7日でマウンドに上がり、味方の援護にも恵まれながら最後まで1人で投げ切った。
ヒーローインタビューとファンサービスを終えて選手サロンに戻った武田は、席に着くなり「疲れましたよ、さすがに」と言って少し笑った。127球の完封勝利。5日のオリックス戦に続く自身初の2試合連続完封に「気持ちいいです。だいぶ疲れるけど、1週間に1回なので」と話した。
1安打完封の前回のオリックス戦からリリース時の手首の向きを「内側から外側にするんじゃなくて外側から内側に変えた」ことで身体の開きがなくなったという。武田は「書き方に困るでしょ? 『開きが収まった』と書いといてください」といって報道陣を気遣ったが、前回から自分自身でも表現しづらい手応えをつかんだことは間違いない。「前回に比べたら抜けたボールもあった」としながらも「ボールも低めにある程度集まった」と自身の投球を振り返る。
4回には先頭の西川遥輝を自らの牽制球で刺した。「走らせないようにしようと思っていましたが、(初回の出塁で)最初に牽制した時に『これは殺せるな』と思いました。あ、言葉悪いですけど。次に塁に出たらリードで一歩出たときに狙ってみようかな、と。ちょっと強めに投げました」と冷静に“その時”を待っていたという。
その初回の西川の出塁は今宮健太の思いがけないエラー。「健太なのでしゃーないなと思って。ちょっと(小言を)言いましたけど」と笑いながら「いつも助けてもらっているので、こういう時こそカバーしないといけないなと心に念じて投げていました」と、今宮を助けるつもりで気合を入れた。
以前は好投しながら足がつって交代することもあったが、その対策としてスパイクのインソールを変えた。「自分の足型をとって2、3週間かけて作った」ことで疲れにくくなったという。「夏が来たらまたつるかもしれませんけど」と笑ったあと、最後には「今日はみんなが打ってくれてリズムよく投げることができました」と野手陣に対する感謝の言葉も忘れなかった。
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