「第3の武器」で沸かせる、二塁到達タイムは今季チーム最速の8.07秒
エンゼルスの大谷翔平投手は10日(日本時間11日)の本拠地ツインズ戦に「5番・DH」で先発出場し、適時二塁打と5号ソロを放つ大活躍で7-4の勝利に貢献した。3回の第2打席で放ったタイムリー二塁打での衝撃的な加速にエンゼルスOBら解説者が脱帽。「アフターバーナーを入れた」「信じられない爆発力」と規格外のスピードを絶賛している。
二刀流のスーパースターの「第3の武器」はもはやアメリカでも知れ渡るところとなった。
地元テレビ局「FOXスポーツ」で全米中継されたこの一戦。大谷は3回の第2打席でタイムリー二塁打を放った。右中間への当たりは外野手の間を抜けなかったものの、大谷は一塁でギアを入れ替えたかのような加速を見せた。セカンドに滑り込みセーフに。地元メディアによると、二塁到達8.07秒はエンゼルスのツーベースとしては今季最速タイムとなった。
解説を務めたメジャー通算132勝投手のマーク・グビザ氏は「我々が話題にする彼の能力についてです。マウンドでは100マイル(約161キロ)の豪速球を投げながら、打席ではホームランを放つことができますが、今日見せつけてくれたショータイムは彼のスピードです。彼のストライドです。足が長くて、しかも速い」と称賛。投打での活躍に続き、エンゼルスタジアムを熱狂させた圧巻の走力は“三刀流"の「ショータイム」になったと評価している。
「信じられない爆発力」「巨漢が大きなストライド」
そして、「これはべリオスの高めに浮いたチェンジアップでした。ショウヘイは遅い変化球を右中間にライナーで運びました。一塁を周った後、素早くアフターバーナーを入れました。今季4本目の二塁打です。15打点目です」と大谷のスピードアップをジェットエンジンの加速装置に喩えるほどたった。
一方、この日、実況を務めたのは現役時代にメジャーとソフトバンクで投手としてプレーしたC.J.ニコウスキー氏。こちらも「一塁の段階では100%で走っているのか分かりませんでしたが、突然スイッチが入りました。信じられない爆発力を見せて、巨漢が大きなストライドを見せました」と加速ぶりに驚嘆していた。
さらに、グビザ氏は1980年代のカリフォルニア・エンゼルス時代に活躍したジャマイカ出身のスピードスターを例に挙げた。
「エンゼルス史上に残る偉大なデボン・ホワイトほど速いというわけではないのですが、彼のストライドには類似性があります。ベースを最短で回るので、塁間で一層加速しているのです」
2001年に現役引退するまでに346盗塁を記録した韋駄天外野手は、ゴールドグラブ賞7度、オールスター出場3度と活躍した。クラブ史にその名を刻むスピードスターと比べられる大谷は、その脚でも全米を魅了している。
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