地元から愛されるチームへ。パ・リーグ6球団の地域貢献活動 ~まち、ひと、パ・リーグ~

パ・リーグ インサイト

2021.4.2(金) 16:00

西武ライオンズと幸手市の「連携協力に関する基本協定」締結式の様子(C)SEIBU Lions
西武ライオンズと幸手市の「連携協力に関する基本協定」締結式の様子(C)SEIBU Lions

 西武ライオンズは、3月30日に幸手(さって)市と「連携協力に関する基本協定」を締結した。これは、西武ライオンズの地域コミュニティ活動「L-FRIENDS(エルフレンズ)」の活動の一環で、地域社会の発展や市民福祉の向上を目的としたものだ。

 さらに、楽天イーグルスは4月1日に岩手県岩泉町と宮城県石巻市に「こどもスタジアム」を寄贈したことを発表、福岡ソフトバンクも、2016年から続く「ファイト!九州」の2021年の取り組みを発表した。

 このように、地域に密着しているプロ野球チームにとって、地元ファンは欠かせない存在である。球団と地域、地元の人々はどのようにしてつながっているのか。そこで今回は、パ・リーグ各球団が取り組んでいる地域貢献活動を紹介する。

【北海道日本ハム】FOOTSTEP FUND~あしあと基金~

一般参加者87人と、稲葉篤紀スポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)、マスコットのB☆Bが参加した2020年9月の「FOOTSTEP FUND~あしあと基金~」(C)H.N.F.
一般参加者87人と、稲葉篤紀スポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)、マスコットのB☆Bが参加した2020年9月の「FOOTSTEP FUND~あしあと基金~」(C)H.N.F.

 2015年より、北海道日本ハムでは健康増進と社会貢献を目的として「FOOTSTEP FUND~あしあと基金~」を実施。ホームゲーム前に札幌ドーム周辺を歩き、参加者の10歩が1円となる。2020年10月時点で28,745,462歩のあしあとを積み重ね、北海道内のパラスポーツ団体などに対して競技用車椅子を寄贈している。今年はビデオ会議ツールZoomを利用して、「リモートあしあと基金チャリティトーク」を開催し、全国各地のファンが参加。ウォーキングを通して、心身ともに豊かな北海道を創っていく。

◆「FOOTSTEP FUND~あしあと基金~」およびその他の地域・社会貢献活動の詳細はこちらから
ファイターズウォーキングクラブ~あしあと基金~|北海道日本ハムファイターズ
https://www.fighters.co.jp/expansion/walking/

地域活動|北海道日本ハムファイターズ
https://www.fighters.co.jp/community/

社会貢献活動|北海道日本ハムファイターズ
https://www.fighters.co.jp/expansion/csr/

【楽天イーグルス】TOHOKU SMILE PROJECT

陸前高田こどもスタジアム (C)Rakuten Eagles
陸前高田こどもスタジアム (C)Rakuten Eagles

 楽天イーグルスが設立した「TOHOKU SMILE PROJECT」では、東北の子どもたちが生き生きと体を動かせるスポーツ施設を作るため、寄附金の募集活動を行っている。これまでには、第1弾として福島県相馬市に「相馬こどもドーム」を、第2弾として岩手県大槌町に「大槌こどもグリーンフィールド」を設立。そして4月1日第3弾として、岩手県岩泉町と宮城県石巻市に「こどもスタジアム」を寄贈したことを発表した。現在、第4弾の宮城県名取市の「こどもアスレチック(仮称)」新設に向けて募金を呼びかけている。

◆「TOHOKU SMILE PROJECT」およびその他の地域・社会貢献活動の詳細はこちらから
募金受付サイト【TOHOKU SMILE】スポーツの力でこどもたちを笑顔に! 東北スマイルプロジェクト
https://www.rakuteneagles.jp/tohoku-smile/

CSRトップ|東北楽天ゴールデンイーグルス
https://www.rakuteneagles.jp/company/csr/

楽天イーグルス「未来塾」|東北楽天ゴールデンイーグルス
https://www.rakuteneagles.jp/company/local/

【埼玉西武】LIONS FRIENDLY CITY

越生町の締結式 (C)SEIBU Lions
越生町の締結式 (C)SEIBU Lions

 冒頭でもお伝えしたが、埼玉西武では、地域・ファン・選手・スタッフのつながりを通して、未来への夢をつないでいくプロジェクト「L-FRIENDS」を実施。その活動の一環として、埼玉県内の53市町(2021年4月2日現在)を「ライオンズ フレンドリーシティ」と呼び、連携協力に関する基本協定を締結している。事業内容はスポーツ振興・青少年健全育成・地域活性であり、埼玉西武OBによる小学校での授業支援や、主催試合への招待、球団マスコットのレオとライナによる幼稚園・保育園訪問。また、観光支援事業としてフレンドリーシティの観光行事や名産品のPR活動をサポートしている。

◆「L-FRIENDS」および地域活性活動の詳細はこちらから
L-FRIENDS|埼玉西武ライオンズ
https://www.seibulions.jp/lfriends/

地域活性|埼玉西武ライオンズ
https://www.seibulions.jp/lfriends/community/

【千葉ロッテ】マリーンズ算数ドリル

 千葉ロッテは2011年7月から、「マリーンズ算数ドリル」を千葉市内の全ての公立小学校へ無償配布している。「マリーンズ算数ドリル」は千葉市教育委員会の後援と、NPO法人「ちば算数・数学を楽しむ会」の協力をもとに制作。小学1年生~6年生用の6種類が用意され、いずれのドリルにも問題の中に千葉ロッテの選手が登場。球団マスコットのマーくん・リーンちゃん・ズーちゃん・謎の魚もイラストとして描かれるなど、野球に関する内容が盛り込まれており、楽しみながら勉強できる内容となっている(2021年の配布は現段階で未定)。

◆「マリーンズ算数ドリル」およびその他の地域振興活動の詳細はこちらから
マリーンズ算数ドリル|千葉ロッテマリーンズ
https://www.marines.co.jp/expansion/sansu-drill/index.html

地域振興|千葉ロッテマリーンズ
https://www.marines.co.jp/expansion/local/

【オリックス】小学校等 各種施設訪問

 オリックスが行っているのは、子どもたちを対象とした野球大会「バファローズCUP」、球団OBによる野球教室の開催、監督・選手・マスコットによる大阪府の小学校、福祉施設などへの訪問だ。地域の人々からより親しみをもって迎えられる球団となること、地域と球団との距離を縮めることを目的としている。年間約60校へ訪問し、トークショーや小学生とのキャッチボールを行っているが、2019年にはナイターの試合前にも交流イベントを実施した。

◆オリックスの地域・社会貢献活動はこちらから
コミュニティレポート|オリックス・バファローズ
https://www.buffaloes.co.jp/expansion/csr/community/

社会貢献活動
https://www.buffaloes.co.jp/expansion/csr/

【福岡ソフトバンク】「ファイト!九州」プロジェクト

ファイト!各県アンバサダー (C)SoftBank HAWKS
ファイト!各県アンバサダー (C)SoftBank HAWKS

 福岡ソフトバンクは九州に根差した球団として、2016年4月より熊本・大分地震災害復興プロジェクト「ファイト!九州」を発足。コロナ禍の今年は災害復興支援に限らず、「ホークスが九州を元気にする活動」を行う。九州の子供たちから叶えたい夢を募集し、実現する「あなたの夢を叶えます!」プロジェクトや、九州各地の小学校にひまわりの種を配り笑顔の輪を広げていく「笑顔の花を咲かせよう!」プロジェクトをはじめとした取り組みを実施する。

ファイト!九州ユニフォーム (C)SoftBank HAWKS
ファイト!九州ユニフォーム (C)SoftBank HAWKS

 活動の象徴となる「ファイト!九州ユニフォーム」は九州各県の県花がモチーフ。デザインは福岡在住のグラフィックアーティスト「WOK22」が手がけた。「九州を元気にする」というコンセプトにぴったりな、華やかで明るい気持ちになれるユニフォームだ。同ユニフォームは、6月13日(日)の「ファイト!九州デー」にてビジター応援席を除く来場者全員にプレゼントされる。

◆「ファイト!九州」プロジェクトおよびその他の地域・社会振興活動の詳細はこちらから
ファイト!九州特設サイト|福岡ソフトバンクホークスオフィシャルサイト
https://www.softbankhawks.co.jp/ex/aid/

CSR活動|福岡ソフトバンクホークス
https://www.softbankhawks.co.jp/csr/

 パ・リーグ球団ではプロ野球の力を通じて、まちづくりと地域住民の心身の健康づくりに貢献している。地域全体から愛されるチームへ。地域とともに歩み続ける各球団の活動に、今後も注目していきたい。

文・高橋優奈

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