樋口龍之介(ひぐち・りゅうのすけ)/内野手
#93/1994年7月4日生まれ
168cm・91kg/右投右打
横浜高校、立正大学、新潟アルビレックスBCを経て2019年の育成ドラフト2位で北海道日本ハムに入団。身長は168cmと小柄ながら、持ち味のパンチ力抜群の鋭い打球と広角に打てる柔らかい打撃を存分に発揮して支配下登録をつかみ取ると、一軍でプロ初本塁打を記録した。球団史上初の育成出身から支配下登録、一軍デビューを果たしたファイターズの育成の星である。
名門・横浜高校で3度甲子園の土を踏んだ。立正大学へ進学して2016年にはプロ志望届を提出するも指名されず、プロの世界を夢見て独立リーグで打撃を磨いた。1年目から4番として公式戦に出場、3年目には66試合に出場して打率.354、19本塁打、69打点というリーグ上位の成績を残して大きな飛躍を遂げた。BCリーグ選抜として出場した巨人三軍との交流戦でも本塁打を放ち存分にアピールに成功して、悲願のプロ入りを現実のものにした。
プロ入り後はイースタン・リーグで45試合に出場し、6、7月度のファーム月間MVPに輝くなど打率.342、12本塁打、OPS1.092と1年目から圧巻の数字を残す。この活躍が認められ、2020年9月22日に支配下選手登録を勝ち取った。その翌日の埼玉西武戦で「7番・三塁」でプロ初出場・初スタメンに抜てきされ、樋口選手らしい反対方向への痛烈な打球で初ヒットを記録する。さらに10月25日の楽天戦で放った待望のプロ初本塁打は、育成出身者で初という球団史に刻まれる価値ある一発となった。
2020年は最終的に一軍では25試合で打率.140にとどまり本領発揮とはいかなかったが、迫力満点のフルスイングには逆境を跳ね返す力がある。レギュラー争いに加わってくるであろう期待の新星はさらなる進化を遂げ、新たな歴史を刻めるか。
【2020年一軍成績】
25試合 64打席7安打1本塁打1打点 打率.140 出塁率.283 OPS.483
文・岡絃哉
樋口選手をもっとよく知るために。パ・リーグインサイトの過去の記事
・大下誠一郎は初打席初ホームラン 2020年インパクトを残した「育成出身選手」
近年、注目が高まっている「育成出身選手」。北海道日本ハムとしては初の育成入団からの支配下選手となった樋口選手もその中のひとりで、ファームではリーグ上位に肩を並べる好成績、一軍でもさまざまな「プロ初」を記録した。
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