大田泰示(おおた・たいし)/外野手
#5/1990年6月9日生まれ
188cm・93kg/右投右打
神奈川・東海大相模高校から2008年にドラフト1位で巨人に入団。高校時代は通算65本塁打を放った長打力と、遊撃手ながらマウンドに立てば最速147キロを記録する肩の強さに多くの球団が注目していた。入団時にはかつて松井秀喜氏が身に着けていた背番号「55」を受取るなど期待値は高かったが、プロの世界は厳しかった。外野手に転向するなど出場機会を模索したが入団から7年間、1度も規定打席には到達せず。背番号も「44」に変更され、一軍と二軍を行ったり来たりする苦しい選手生活が続いた。
しかし、転機は2016年オフに訪れた。吉川光夫投手、石川慎吾選手との交換トレードにより、公文克彦投手と共に北海道日本ハムへ移籍することが決まる。「33」番のユニフォームに袖を通し北海道日本ハムの一員となった。移籍後1年目の2017年には6月10日に行われた古巣巨人との交流戦では初回先頭打者本塁打を放つなど、新天地でついに才能が開花した。主に外野手として118試合に出場、打率.258をマークし、自身初の2桁本塁打も達成。早くもレギュラーの座をつかみ、チームの中心人物として活躍する。
2018年はケガによる離脱がありながらも、恐怖の2番打者として活躍。同年オフには2年間の活躍を評価され、翌年から一桁の背番号「5」を背負って戦うことに。気持ちがプレーにも表れ、2019年は132試合に出場し打率.289、20本塁打、77打点とキャリアハイの成績を記録。移籍後3年目ながら、パ・リーグを代表する外野手にまで上り詰めた。
更なる飛躍を目指し迎えた2020年。115試合に出場すると、9月には自己最長となる21試合連続安打を記録。好守も光り、自身初のゴールデングラブ賞も獲得した。グラウンドでの申し分ない成績はさることながら、杉谷拳士選手や矢野謙次コーチらと共にチームを鼓舞する姿も見られるようになった。そんな心・技・体の全てにおいて北海道日本ハムを支える大田選手は、チームを5年ぶりのリーグ優勝へと導くことはできるだろうか。北海道で躍動する背番号「5」に今後も注目だ。
【2020年一軍成績】
115試合 481打席125安打14本塁打68打点 打率.275 出塁率.314 OPS.721
文・巴寛道
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