【MLB】大谷翔平への辛口評価、米名物コラムニストが撤回「なし遂げたことは語り草になる」

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2018.4.27(金) 11:08

今季のMLB先発投手で最速となる101マイル(約163キロ)を計時した大谷翔平
今季のMLB先発投手で最速となる101マイル(約163キロ)を計時した大谷翔平

二刀流右腕・大谷翔平の活躍に米名物コラムニストが“辛口予想”撤回

開幕前に二刀流右腕・大谷翔平に辛口評価を下していた米名物コラムニストが一転、その才能に賛辞を贈っている。

「直近の数字のことはあれど、エンゼルスのショウヘイ・オオタニは本物だと思われる」

25日(日本時間26日)、こんな見出しで特集記事を掲載したのは米経済誌「フォーブス」(電子版)だ。記事を執筆したのはバリー・ブルーム記者。昨季までMLB公式サイトでも執筆していた名物コラムニストである。

同記者は記事の中で「ザ・ショウヘイ・オオタニ現象は、火曜日のヒューストンでも継続した。そして、はっきりとさせておこう。今となってはもはや現象ではない。4度目の先発で残した数字は決して壮観ではないが、そのパフォーマンスはまさに壮観というものであった」とレポートした。24日(日本時間25日)の敵地アストロズ戦で今季のメジャー先発投手で最速となる101マイル(約163キロ)を計時するなど、際立った球速を披露したことなども紹介している。

ブルーム記者は開幕前、二刀流右腕に厳しい視線を向けていたメディア関係者の一人だった。スプリングトレーニングで防御率27.00、打率.125と苦しんだ大谷について印象を聞くと、「ファンやメディアも今すぐという活躍を期待するが、オオタニとエンゼルスの契約は6年間ある。長期プロジェクトだ。だから、今すぐに活躍しなければいけないということではない。ファンもオオタニ自身も忍耐も必要だ」と指摘。「投手・大谷」の成績について「5勝8敗」と予想する一方、「打者・大谷」についても辛口の見解を示し、「私はオオタニの本塁打数について、投手としての勝ち星よりも少ないだろうと予想しているんだ。つまりホームランは5本未満だ」、「投打どちらも仕上げるには、時間が必要だ」と評していた。

潔く誤りを認めたブルーム記者「オオタニのなし遂げたことは語り草になる」

しかしシーズンが開幕すると、大谷はその予想を覆す好スタートを見せ、打者としては11試合で打率.333、3本塁打、11打点と好成績を記録。投手としても防御率4.43ながらすでに4試合で2勝を記録し、20回1/3で26三振を奪っている。

これを受け、ブルーム記者は今回の記事で誤りを潔く認め、「スプリングトレーニングでの投打の結果に基づいて、評論家たちは疑問を呈していた。かくいう私もそういった評論家の一人であった」と言及。「彼はすでに思いもつかないことをなし遂げている。サイ・ヤング賞右腕クルーバーからホームランを放ち、昨季のMVPアルトゥーベから2度空振り三振を奪った。神話や伝説として、ベーブ・ルースのように、オオタニのなし遂げたことは語り草になるだろう」と賛辞を贈っている。

また同記者は記事の中で「私の唯一の疑問は、いったいどれだけ多くのライターやスカウトがスプリングトレーニングの結果に欺かれたか、ということだ」と問いかけ、日本ハム時代から大谷を追い続けたあるスカウトだけが「何も心配することはない」と語っていたエピソードを紹介した。

大谷は「私の予想では向上に向上を重ねていくだろう」  

そのスカウトは先日、ブルーム氏に対して「スプリングトレーニングでの評価に関しては、本当に慎重でならなければいけない。新人選手に対しての結論づけが早すぎる人も数多くいる。イチロー、ヒデキ・マツイに対しても(大谷と)同じような意見が出されていた。(一部の人々は)スプリングトレーニング当初での失敗はつまるところ、MLBでの失敗を意味すると位置づけていた。彼らはオオタニがプレーできるとは考えていなかったんだ。そして、ご覧の通り彼はとても高いレベルでプレーしている。まだ始まったばかりだけど、彼はとてもいいプレイヤーだ」と話したという。

最終的に、ブルーム記者は今回の特集をこう締めくくっている。

「よほどのことがない限り、私の予想では彼は向上に向上を重ねていくだろう」

長年、メジャーリーグを取材してきた名物コラムニストをして、そう言わしめた二刀流右腕。大きく膨れ上がる注目と期待の中で、今後も周囲の度肝を抜くようなパフォーマンスを見せられるか。その飛躍には多くの関係者、ファンが熱視線を送っている。

記事提供:Full-Count

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