エルネスト・メヒア~再び獅子の救世主になれるか。来日8年目を迎えたベテラン助っ人~(埼玉西武ライオンズ)【インサイト的選手名鑑】

パ・リーグ インサイト 望月遼太

2020.4.22(水) 16:00

埼玉西武ライオンズ・メヒア選手(C)パーソル パ・リーグTV
埼玉西武ライオンズ・メヒア選手(C)パーソル パ・リーグTV

エルネスト・メヒア/内野手

#99/1985年12月2日生まれ
198cm・118kg/右投右打


 2014年5月に来日すると、シーズン途中入団ながらいち早く日本球界に適応を見せ、およそ11.6打席に1本という驚異的なペースでアーチを量産。シーズン終了時には106試合で打率.290、34本塁打73打点という成績で、チームメイトの中村剛也選手と本塁打王のタイトルを分け合った。シーズン途中入団の選手が本塁打王に輝いたのは、長いNPBの歴史の中でもメヒア選手が初めて。まさに歴史的な快挙だった。

 2015年に27本塁打89打点、2016年に35本塁打103打点と主砲としての役割を果たし続け、2017年の5月には早くもNPB通算100本塁打に到達。198cm・118kgという恵まれた体格から放たれる豪快なスイングは迫力満点で、同じベネズエラ出身でかつてライオンズで大活躍したアレックス・カブレラ氏を彷彿とさせるような、打った瞬間にそれとわかる圧巻のアーチは見るものを魅了してきた。

 順調にアーチを量産してきた助っ人にかげりが見え始めたのは2017年。19本塁打53打点にとどまって来日以来初めて20本塁打を割り込むと、2018年は9本塁打21打点と成績はさらに下降し、翌2019年は故障の出遅れも相まって代打待機となり、6本塁打31打点に終わった。しかし献身的に戦う姿はファンからの人気も高く、球場で名前がコールされると一際大きい歓声が上がる。

 2020年は打線全体の不振もあって中盤以降はスタメン機会を増やし、74試合で260打席に立った。最終的に打率.207に終わるも、8月は18試合で.300と好調な時期もあり11本塁打をマーク。苦境に立たされたチームを支えた。チームの野手では栗山巧選手、中村剛也選手に次ぐ35歳とベテランだが、2021年は打棒爆発といって欲しいところだ。

【2020年一軍成績】
74試合 260打席49安打11本塁打33打点 打率.207 出塁率.273 OPS.682


(2021/03/03 追記)

メヒア選手をもっとよく知るために。パ・リーグ インサイトの過去の記事

もう一度伝説を打ち立てられるか。埼玉西武打線が誇る2人の「キング」
メヒア選手の「シーズン途中入団での本塁打王」が史上初の記録だったことは先述した通りだが、メヒア選手と中村選手が同年に達成した「同一球団から2人の本塁打王」という記録も、2リーグ制導入以降では初となる快挙だった。

埼玉西武メヒアが球団9000号のメモリアルアーチ「ライオンズは素晴らしい球団」
2019年、楽天のクローザー・松井裕樹投手から放った一発は、球団にとっても記念すべき節目の一発となった。「歴史ある球団で多くの先輩方と名前を残せて嬉しい」「素晴らしい人たちに恵まれて、チームの一員として戦えて幸せだよ」と、喜びと共にチームに対する愛着も語っている。

なぜ、メヒアは松井裕樹をあれだけ打てたのか?3打席の詳細から理由を探る
楽天・松井裕樹投手を得意としているメヒア選手。特に2019年は3本塁打と驚くべきなぜメヒア選手が球界最高のクローザーの一人である松井投手からこれだけの好成績を収められたのか、実際の投球を基にひも解いている。

☆メヒア選手の動画はこちらから!

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パ・リーグ インサイト 望月遼太

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