工藤監督は「球威うんぬんよりも、一歩踏み出せたことが何より」とも
■東京ヤクルト 2-0 福岡ソフトバンク(オープン戦・3日・PayPayドーム)
福岡ソフトバンクのデニス・サファテ投手が3日、PayPayドームで行われた東京ヤクルトとのオープン戦で348日ぶりに実戦復帰した。サファテの実戦登板は2019年3月21日の楽天とのオープン戦以来、348日ぶり。6回の1イニングを投げて1安打無失点、最速は144キロだった。
6回から4番手としてマウンドに上がったサファテ。先頭の西田への初球は143キロ。2ボールからの3球目で遊飛に打ち取った。続く西浦には143キロの真っ直ぐを弾き返されて中前安打とされたが、中村の3球目で西浦が盗塁に失敗。2死となり、最後はこの日最速の144キロで中村を中飛に打ち取った。復帰登板は1イニングを投げて1安打無失点だった。
2018年に右股関節の手術を受けた。昨春のキャンプ、オープン戦でもプレーしたが、回復が思わしくなく3月21日のオープン戦登板を最後に実戦から遠ざかっていた。6月には再離脱し、米国に帰国して治療、リハビリを続けていた。約1年ぶりの登板だったサファテについて工藤公康監督は「まずはマウンドに上がることができたのが何より。球威うんぬんよりも、一歩踏み出せたことが何よりだと思います」と語った。
かつて150キロ台中盤の真っ直ぐを投げ込んでいたサファテだが、この日の最速は144キロ。本来の姿とは言えなかったが、指揮官は「表情が明るいのはどこも問題なく投げられている証。これからだと思います。投げられたということが本人にとっても、我々にとっても収穫」と、まずは実戦のマウンドを踏んだことを評価していた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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