
◆パ・リーグ オリックス1―5楽天(25日・京セラドーム)
支えてくれる家族に報いる初勝利だった。伊藤樹の野球人生は父・学さんと6歳上の兄・翔さんの背中を追いかけて始まった。「自然というか、やらなければならなかった。坊主にするのも嫌だったんですけど」と振り返る。小学生時代、チームの監督だった父の指導は厳しかった。「エラーしたら…。スパルタでした」と笑う。泥にまみれた練習が礎になった。
母・優子さんは常に温かくサポート。小学6年時に楽天ジュニアの練習に参加するため秋田から宮城へ毎週約3時間、車を走らせてくれたこともある。感謝を忘れたことはない。祖母・信子さんの存在も大きい。「父も母も仕事があって、おばあちゃんと一緒にいることが多かった。バドミントンのシャトルを投げてもらって、夢中で打ちました」。祖母との時間は今も刻まれている。キャンピングカーを家族にプレゼントする目標がある右腕は勝利球は家族に渡す。「秋田に帰ってプレゼントする」。恩返しの白星を届けた。(宮内 孝太)