
◆日本生命セ・パ交流戦 2026 楽天―広島(12日・楽天モバイル最強パーク宮城)
雨が激しくたたきつけたマウンドで楽天・岸孝之投手(41)が白星を刻んだ。7回5安打4四球、1失点の好投で今季初勝利。3回1死一、二塁で、降雨のため約40分中断した難しい一戦となったが、揺らがない。最速143キロの直球にカーブやチェンジアップを交えて、広島打線を料理。今季最多の109球を投げ切った。9回は藤平が2死満塁としながらも抑え、史上14人目の20年連続勝利。「ホッとしました。雨の中断で逆に修正できたので、良かったです」。交流戦では歴代3位の27勝目にもなった。
西武時代の07年から1年も欠かすことなく勝ち星を積み重ね、通算171勝。これまで公言を避けていた「通算200勝」という大目標を、昨季終了後からは口にするようになった。「この先、何年できるか分からない」。残された時間は無限ではない。だからこそ自らの心に火をつけるために言葉にした。
その背中を強烈にプッシュしたのがヤクルト・石川の存在。オフに食卓を囲んだ際、顔を合わせるたびに節目の大台到達へハッパをかけられた。「めちゃめちゃポジティブなんですよね、あの人。本当にすげえなって思う」。現役最年長46歳左腕の規格外のエネルギーに触れ、自らの原動力へと変えている。
ベテランの力投が呼び込んだ終盤の逆転劇で、2連勝。「みんな気持ちが出ていた。(鈴木)大地をはじめ、『岸さんが頑張っているんだから』と言っていて、うれしかった。泣きそうになりました」。頼れる右腕が紡ぐ物語は、まだまだ終わる気配がない。(宮内 孝太)
記録メモ 岸(楽)が広島戦で今季初勝利を挙げ、史上14人目の20年連続勝利となった。プロ1年目(07年)から20年連続勝利は史上9人目。最長はともにプロ1年目から24年連続勝利の石川(ヤ)。