北海道日本ハムの“優しき大男”レイエス。昨季と今季のバッティングを比較すると?

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北海道日本ハム フランミル・レイエス選手【写真:球団提供】
北海道日本ハム フランミル・レイエス選手【写真:球団提供】

 球界屈指のパワーを誇るバッティングと明るいキャラクターで、北海道日本ハムに欠かせない存在となっているフランミル・レイエス選手。来日2年目の昨季は32本塁打、90打点と自慢の打棒を存分に発揮し、本塁打王と打点王の2冠を獲得。チームを2年連続のAクラスに導くと、クライマックスシリーズでも打率.481、4本塁打と猛打を振るった。今回はそんなレイエス選手のバッティングの特徴を、昨季のデータから紹介していこう。

球界随一のサウスポーキラー

レイエス選手 2025年対左右投手別の打撃成績©データスタジアム
レイエス選手 2025年対左右投手別の打撃成績©データスタジアム

 まず対左右投手別の成績に注目したい。比べてみると、昨季は左投手に対して打率.350のハイアベレージを記録。ホームランも11打数に1本のペースで飛び出すなど、サウスポーをかなり得意としていた。今季もここまで左投手から打率.385を残しているのを見るに、球界でも指折りのサウスポーキラーだといえるだろう。

幅広い球種に対応

レイエス選手 2025年球種タイプ別の打撃成績©データスタジアム
レイエス選手 2025年球種タイプ別の打撃成績©データスタジアム

 次に球種タイプ別の成績を見てみよう。被投球割合の半数を占める直球系に対し、昨季は打率.300の好数字に加え、17本塁打とアーチを量産。さらに、曲がる系と落ちる系の変化球にも打率.250以上を記録するなど、一定の成績を収めている。どんな球種にも対応できるという点は、レイエス選手の強みの1つだ。

流し方向の長打がバロメーター

レイエス選手 2025年打球方向割合・長打率©データスタジアム
レイエス選手 2025年打球方向割合・長打率©データスタジアム

 続いて紹介したいのが打球方向別の成績だ。ホームランバッターであるレイエス選手だが、昨季は打球を広角にバランスよく飛ばしており、方向を問わず持ち前の長打力を発揮していた。特に逆方向には10本のアーチを放ち、長打率でリーグ平均の.381を大きく上回る.732を記録するなど、引っ張り方向と遜色ない異次元の数字だった。

 一方28試合の出場で3本塁打と長打の本数が伸び悩んでいる今季は、右方向の長打率が.440にとどまっている。センターから引っ張り方向の数字は昨季と大きく変わっておらず、逆方向への長打というのがレイエス選手の状態を示すバロメーターといえるかもしれない。

緩い変化球は引っ張り、スピードボールは逆方向へ

レイエス選手 2025年球種タイプ別の打球方向割合©データスタジアム
レイエス選手 2025年球種タイプ別の打球方向割合©データスタジアム

 今度は昨季の打球方向割合を球種タイプ別で見てみよう。曲がる系と落ちる系に対しては左方向が約半数を占めるなど、引っ張った打球が多い。一方、スピードのある直球系に対しては、7割以上がセンターから逆方向と顕著に違いが表れていた。ホームランも同様の傾向で、引っ張り方向の全15本塁打のうち13本を曲がる系もしくは落ちる系で記録したのに対し、流し方向に放った10本塁打はすべて直球系を打ち返したもの。緩めの変化球は思い切って引っ張り、スピードボールは反対方向へはじき返すというスタイルが、レイエス選手が長打を量産する打撃パターンなのだ。

チャンスの場面で光る好球必打

レイエス選手 2025年得点圏有無別の打撃成績©データスタジアム
レイエス選手 2025年得点圏有無別の打撃成績©データスタジアム
レイエス選手 2025年得点圏有無・カウント別のスイング率©データスタジアム
レイエス選手 2025年得点圏有無・カウント別のスイング率©データスタジアム

 広角に長打を放つ打撃技術に加え、ここ一番での勝負強さもレイエス選手の大きな特徴だ。打点王を獲得した昨季は得点圏で打率.361のハイアベレージをマーク。さらにチャンスの場面では三振割合が減少し、四球を選ぶ割合が大きく上昇していた。

 打席でのアプローチの変化に着目してみると、得点圏時はファーストストライクに対するスイング率が10ポイント以上アップとかなり積極的になっている。ただそのなかでも、追い込まれるまでのボールゾーンスイング率は良化。チャンスでは果敢にスイングを仕掛けつつも、ボール球に手を出さない冷静さも持ち合わせている強打者なのだ。また、今季は得点圏時のファーストストライクスイング率が75.0%まで大きく上昇。好機の打席では、より積極性の増したバッティングを見せている。

 今季は球団最速となる開幕16試合目でチーム本塁打数が30本に到達するなど、ハイペースでホームランを量産している北海道日本ハム。ここまでは、万波中正選手や清宮幸太郎選手らが大きな存在感を示しているが、悲願の優勝をつかむためにはレイエス選手の活躍も必要不可欠なのは間違いない。50本塁打を目標に掲げて臨んでいる来日3年目の2026年シーズン。新庄剛志監督をはじめ、チームメートやファンから絶大な信頼を集める“モーレ”のバットに注目したい。

※文章、表中の数字はすべて2026年5月2日終了時点

文・データスタジアム

記事提供:パ・リーグ インサイト

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北海道日本ハムの“優しき大男”レイエス。昨季と今季のバッティングを比較すると?