愛息「賢造(ケンゾウ)」がエスピノーザ投手にもたらす幸運。「このチームで日本一になりたい」

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愛息誕生後、2連勝のオリックス・エスピノーザ(写真=北野正樹)
愛息誕生後、2連勝のオリックス・エスピノーザ(写真=北野正樹)

【Buffaloes Inside】

 オリックスのアンダーソン・エスピノーザ投手が、2月に誕生した長男「賢造(ケンゾウ)」君の成長を励みに、好投を続けている。

「本当にケンゾウが僕に良い運命を与えてくれていると思います。シーズンを通してこのピッチングを続けて、このチームで日本シリーズのチャンピオンフラッグを獲りたい」。エスピノーザが声を弾ませた。

 来日3年目。1年目に7勝9敗、防御率2.63と安定した成績を残したが、2年目は5勝8敗、防御率2.98にとどまった。今季は初登板となった4月1日の西武戦(ベルーナドーム)で初勝利を初の完封で飾り、4月8日のロッテ戦(京セラドーム)では味方打線の大量援護にも守られ、2勝目を挙げた。1年目から2年目にかけて好投が報われない投球が続いただけに、開幕から無傷の2連勝は賢造君が幸運をもたらせていると信じている。

 大の親日家。日本の文化、伝統に親しみ、「感謝」という文字を首の下にタトゥーで入れるほど。「日本は毎日、私を幸せにしてくれ、素晴らしい文化も持っています。だから、子どもに日本の名前を付けたいと思っていました」。2月25日に産まれた長男には「賢造」と命名した。

「夫婦で話し合って決めたのですが、妻が『賢い』という意味の漢字を気にいって。『造』の方は(当てはまる)漢字が少ないのですが、『賢』といいコンビネーションになるんじゃないかと思って選びました」と明かす。

 日本語も上手になった。ヒーローインタビューのお立ち台で「まいど、おおきに」とファンに呼びかけるほど。「大阪のお好み焼き屋さんで、フレンドリーに接客してくれたお店の人が教えてくれたんだ。私の国(ベネズエラ)にもローカルの人が使う同じような言葉が、10個くらいあるんだ。大阪弁でいい言葉があればもっと教えてほしいね」という。ファンから掛けられた声で、一番うれしいのは「他球団に行かず、ずっとオリックスにいて」という言葉。チームメートにも恵まれ「このチームで日本一になりたい」と心から願う。

 賢造君は、6月に来日する予定。出産のために帰国し、生後5日で日本に戻ってきた。今は、テレビ電話を通して成長を感じている。「私にとって、最も大切な存在。日本に戻るときは、泣いてしまったんだ。本当に日に日に大きくなって会うのが楽しみ」と再会を心待ちにするエスピノーザ。「賢造」のタトゥーは、既に予約済み。「(タトゥーアーティストが)忙しい人なので、ベネズエラに帰国したときにすぐに入れてもらえるよう、予約してお金も払ってきたんだ」と笑顔で話す。入れる場所も決まっている。「My Heart」と左胸を指さした。チームの主戦投手として、家族を支えるパパとして腕を振る。

取材・文=北野正樹

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