
◆パ・リーグ 日本ハム3―2ロッテ(13日・エスコン)
日本ハムは13日、ロッテ戦(エスコン)に3―2と9回サヨナラ勝ち。連敗を4で止めた。今季2度目の1軍昇格となった有薗直輝内野手(22)は、「7番・一塁」でスタメン出場。2回1死二塁で迎えた第2打席、先制の中越え適時二塁打を放ち、プロ23打席目で初安打初打点をマークした。2軍ではいずれもリーグトップの打率3割1分4厘、16本塁打など圧倒的成績を残す和製大砲が、1軍の舞台でようやく本領を発揮した。
ストライクゾーンに来た変化球を、有薗は迷わず振り抜いた。快音を残した打球は、軽々とセンターの頭上を越える。2回1死二塁、ロッテ先発・種市の初球、133キロのスライダーを捉えた。先制の中越え適時二塁打は、プロ4年目通算23打席目での初安打初打点。「ファームから積極的に打ちにいくことを意識してきて、1軍の舞台でも続けることができました。打った感触は全く覚えていませんが、まずは1本出てホッとしています」と笑った。
ファームでは圧倒的な数字を残してきた。75試合に出場し、打率3割1分4厘、16本塁打、出塁率3割9分3厘、長打率5割6分2厘はいずれもリーグトップ。打点51も同2位だ。新庄監督は「絶好調じゃないですか。タイミングの取り方がいいですね、今は。調子がいいときに見たい」と昇格を決断。「バッティング調子いいね」とダイレクトメッセージを受けた有薗が、期待に応えた。
“産みの苦しみ”を存分に味わった。プロ1、2年目で計12打席チャンスをもらい、無安打8三振。今年5月にはファームでの好調を買われて昇格したが、いきなり4打数4三振。3試合スタメンで起用されたが計9打数無安打5三振、1四球と結果を残せず、再びファーム行きを命じられた。「絶対、後半戦もう1回上がってくるという気持ちだった。落ちてから調子を崩しちゃったんですけど、タイミングの取り方とかポイントをしっかり修正してこれた。いい感じです」。自信にあふれる言葉通りに、一振りで仕留めた。
チームもサヨナラ勝ちで連敗を4でストップ。初のお立ち台に上がると「優勝に貢献できるように必死にやっていきたい」と声を張った。ドラフト1位の達をはじめ、柳川、福島と高校生投手が大豊作だった21年ドラフト組。野手最上位の2位で指名された“ロマン砲”が、優勝争いの中で存在感を示していく。
(山口 泰史)
〇…福島は先発する14日のロッテ戦(エスコン)へ向け、13日は最終調整した。先月13日のオリックス戦(エスコン)で今季初登板し、5回4安打無失点で初勝利。約1か月ぶりの1軍登板となるが、真っすぐの平均球速が150キロに到達するなど、調子は上昇中だ。チームのトレンドは完投だが、「完投とか言ってる立場じゃないんで、初回からガンガンいければ」と最初から全開で、チームに勝利を呼び込むことを誓った。
関連ニュース
・【スコアボード】日本ハム―ロッテ
・【日本ハム】劣勢からのサヨナラ勝ちで連敗4でストップ 新庄剛志監督「ここで切れたのは成長しか感じない」
・【日本ハム】有薗直輝、プロ初安打は先制二塁打 2軍で2冠、打率3割1分4厘、16発、21年ドラ2
・【日本ハム】有薗直輝「1本出てホッとしています」23打席目でプロ初安打 21年ドラ2
・日本ハム・山崎福也―ロッテ・種市篤暉