
◆パ・リーグ ソフトバンク1―0日本ハム(1日・東京ドーム)
7度目の挑戦で古巣から白星をゲットした。ソフトバンク・有原航平投手(32)がプロ野球22人目の12球団勝利を挙げた。「気にしていませんでしたが、できて良かった」と控えめに喜んだ。過去6度の登板で0勝3敗だった対日本ハムの質問は、これまで何度も聞かれ食傷気味だった。1―0の今季初完封。入団3年目の契約最終年で、ようやく呪縛から解放された。
実は東京ドーム男だ。日本ハム時代から含めて10試合に登板して8勝1敗、防御率2・11。「ここはホームランも出やすい。低めでゴロのイメージだったが、たたまたま空振りにつながったと思う」と、低めにフォークを丁寧に投げ続け、今季初の2ケタ11奪三振。ネット裏で見守った王会長も「いい投球をした。本当に低くフォークで。打者たちも狙っていたと思うけど、打てなかった。ドキドキのゲームだった」と興奮気味に振り返った。
「ソフトバンクホークス誕生20周年デー」として東京ドームで開催され、グループ社員が多く駆けつけた。チームにとっても首位・日本ハムと前半戦最後の大事な3連戦。「それが一番うれしい」と、有原は個人記録よりも、初戦にエース格の役目を果たしたことを喜んだ。「有原に尽きる。ホームランが出やすい球場で長打が打てる打者が(先発に)7人ぐらいいる。粘り強く低めに集めて、集中力を切らさずに良く投げてくれた」と、小久保監督も絶賛の107球だった。
交流戦で9度目の優勝(最高勝率を含む)を飾ったチームは、開幕から柳田ら主力が大量に離脱した影響もあって、オールスターのファン投票で32年ぶりに選出ゼロ。だが、気がつけば今季最多の貯金9で、首位まで2ゲーム差でのシーズン折り返し。残り71試合でリーグ連覇の道筋が見えている。(島尾 浩一郎)
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