
◆台湾シリーズ 日本ハム8-0中信(2日・台北ドーム)
日本ハムは2日、台湾シリーズ・中信戦(台北D)を行い、8―0と快勝した。今季実戦初登板となった先発の伊藤大海投手(27)は、台湾の大歓声の中で2回を投げ2安打無失点、5奪三振の力投。左足甲に打球が当たるアクシデントも問題なく最速151キロをマークした真っすぐで昨季の台湾王者・中信打線を封じた。先発が公表されている本拠地開幕戦、4月1日のソフトバンク戦(エスコン)へ向けて不安を一掃した。
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初球から全開で、伊藤が右腕を振った。初回先頭を全て直球で空振りの3球三振に仕留めると、続く打者は変化球で空振り三振。3番打者からも再び全て真っすぐで3球勝負。最後にこの日の最速151キロを投げ込み、3者連続空振り三振の立ち上がりを見せた。2回は2本のヒットで2死一、二塁のピンチを招いたが、後続を断ち無失点。2つの三振を奪い、予定の2回を2安打無失点、5奪三振の力投だった。
最高の雰囲気の中で、最高の初実戦となった。キャンプでは雨の影響でライブBPの予定が流れ、実戦形式も今季初。「不安はあったんですけど、雰囲気も相まってガッと入っていけた。いい登板になったと思います」とうなずいた。その雰囲気をつくった台湾の応援には「日本でオープン戦で一発目投げていたとしても、ここまでの雰囲気にはなってない。本当に国際試合というか、WBCだったりオリンピックに引けを取らないぐらいの雰囲気だったので、この緊張感で一発目できたのはすごくいいスタートになった」と感謝した。
狙い通りの“奪三振ショー”だった。「(三振を取りたい意識は)ありましたね。裕也(郡司)とも、真っすぐでどんどんいきたいっていう話はしていた。いつもとは違うぐらいの力感ではありましたけど、充実したマウンドになった」。新球キックチェンジも1球試投。「コントロールも不安なく投げられた」と一定の手応えを示した。
“本番”の4・1本拠地開幕戦まで、約1か月。「出力的にも問題ないので、ここからもう一段階上げていけるように、1か月過ごしていきたい」と自信を見せた。昨季14勝で最多勝に輝いた右腕が今季、新庄監督と交わした約束は「15勝以上」。昨年のCS最終Sで屈した王者ソフトバンクを相手に、最高のスタートを切る準備を進めていく。
〇…新庄監督が試合開始1時間前、台湾のファン約30人と記念撮影を行った。指揮官がイベントステージに登壇すると割れんばかりの黄色い声援。日本ハムや阪神、日本代表のユニフォームを着たファンの姿もあり、台湾のグッズや手紙を渡すファンもいた。中には、新庄監督の似顔絵が描かれた特大ボードを持つファンまでおり、老若男女に愛される“世界の新庄”を証明した。
〇…台湾・中信の人気チアリーダーグループ「情熱姉妹」のチュンチュンが日本ハムの小村勝球団社長と記念撮影を行った。台湾チアリーダーは「超絶かわいい」とインターネット上でも話題を呼んでいる。小村社長は試合前のセレモニーで、記念品の贈呈などを行った。
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