【オリックス】通算3勝右腕が新球ライズカットに「すごい手応えがあった」 先発争いに勝って10勝目指す

スポーツ報知

2025.2.14(金) 05:00

紅白戦で白組先発を務めた椋木蓮(カメラ・渡辺 了文)

 オリックス・椋木蓮投手(25)が新球「ライズカット」を武器に、先発ローテ定着を目指す。13日の紅白戦に今キャンプ初めて先発し、1番・中川への初球にいきなり同球種を披露。直球待ちの右打者から空振りを奪うと、その後は2回無失点の好投を見せ「すごい手応えがあった。(中川)圭太さんにも『キレがいい』と言ってもらい、自信になりました」と好感触を得た。

 先発での勝負を見据え、昨秋のキャンプから持ち球のカットボールを自己流に改良。「スライダーっぽくて、スピードも遅かった」と、曲がり幅を抑え、速いスピードで小さく動く変化をイメージしてきた。握りの詳細は「あまり言いたくない」と”企業秘密”としたが、伸び上がるようなその「ライズカット」でバットの芯を外して凡打に封じることが理想。「先発をする中で、球数は大事になる。初球とかにパッと打ち取れるような球を目指したい」と、引き続き精度を磨く構えだ。

 21年のドラフト1位で入団も、同年に右肘の内側側副じん帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた影響もあり、ここまでプロ通算3勝。年齢の近い投手が先に結果を残す中、危機感を募らせる日々が続いた。「下であれば曽谷とかも活躍しているし、同級生の古田島も先発をする。同年代の人間には負けたくない」。今季の目標を「10勝」に定め、ライバルに負けない活躍を誓った。

 ローテ候補として期待をかける岸田監督は「あの子は、リハビリの2年間がすごくつらかったと思う。でも、その準備の全てが今に出ているんじゃないかな」と、この日の投球を評価。昨秋、厚沢投手コーチに「来年の由伸枠」と評された右腕が、オリの先発争いに殴り込む。(南部 俊太)

 ◆椋木 蓮(むくのき・れん)2000年1月22日、山口・山陽小野田市生まれ。25歳。山口・高川学園、東北福祉大を経て、21年ドラフト1位でオリックスに入団。1年目の22年7月20日の日本ハム戦(京セラD)で9回2死まで無安打無失点投球。同年9月に右肘の手術を受け、翌23年は育成選手契約。24年に支配下復帰。通算成績は14試合で3勝2敗、防御率2・93。持ち球はカーブ、スライダー、フォーク、カットボール、ツーシーム。179センチ、86キロ。右投右打。年俸1200万円。

 ◆ライズカットの使い手

 ▽日本ハム・ダルビッシュ 10年7月の球宴第1戦(ヤフーD)で巨人・坂本、阿部らに試投。2イニングで33球中、13球が浮き上がるカットだった。

 ▽楽天・田中将 12年2月のブルペンでカットを多投。「浮いてくるカットなら左(打者)は打てないでしょ」

 ▽ヤクルト・小川 14年1月の自主トレでダルビッシュから伝授されたカットボールを披露。「伸びがあって失速しない」と独特の軌道を表現。

 ▽ソフトバンク・上沢 ホップしながら小さく曲がる“魔球”を日本ハム時代から多用。

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