
西武は20日、外国人選手の獲得における戦力強化と、将来NPBで活躍が見込まれる外国人選手の発掘・育成体制の拡充を目的に「西武ライオンズ海外戦略」を策定したと発表。独立リーグ球団の佐賀アジアドリームズと業務提携を締結したほか、ドミニカ共和国を中心に中南米地域でのスカウティング強化を企図し、2014年に在籍していたアブナー・アブレイユ氏(30)と国際スカウト業務の契約締結を行ったことも合わせて発表した。
佐賀アジアドリームズは、佐賀県を拠点とする独立リーグ・九州アジアリーグの準加盟球団で、2024年から九州アジアリーグが主催する公式戦の一部カードに出場。発足時はインドネシア代表選手を中心に、スリランカ、フィリピンなど複数国の選手で構成され、2024年には日本人選手も加わるなど多国籍チームとして発展を続けている。今季は、インドネシア、フィリピン、スリランカ、パキスタン、カンボジア、タイ、ベネズエラ、ドイツ、日本の9か国の選手が所属し、国籍や文化を越えて競い合う環境が特徴だ。
アブレイユ氏は現役引退後、サンフランシスコ・ジャイアンツでスカウトなどを歴任。中南米地域の有望選手の発掘・調査に携わるなど、長年にわたりスカウティングの現場で経験を積み、ドミニカ国内の野球事情に精通している。ライオンズOBとして球団の文化や環境も把握しており、日本球界への深い理解を持つ点が強みだ。
広池球団本部長は球団を通じ、「これまで野球文化が十分に根付いてこなかった国や地域に野球を届け、『野球を世界のメジャースポーツにする』という私たちの夢への大きな第一歩だと考えています。また、現役時代は『アブさん』の愛称で親しまれたアブレイユが国際スカウトとして加入することは、中南米でのスカウティング強化において非常に心強い戦力です。MLB球団で8年間スカウトとして経験を積んだアブレイユがその知見を生かし、必ず将来有望な選手を見つけてくれると期待しています」とコメントを寄せた。
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