
今年2月の沖縄・金武町キャンプ。球場の電光掲示板には石井一久監督が打撃練習中の選手を鼓舞するメッセージが映し出されていた。
主軸を担う島内宏明外野手に対してはこんな正直すぎる言葉が書かれてあった。
「今年は靴をあげないぞ! 石川の星 島内宏明」
昨季96打点で初のタイトルを獲得。島内が熱望していた100万円相当の高級スニーカーを指揮官がプレゼントしたというのがメッセージの背景にあった。
今季は一時不調の時期もあったが、開幕から1試合を除いて4番に座り、97試合で打率2割9分6厘、10本塁打、57打点(9日現在)の活躍を見せている。8日のソフトバンク戦(ペイペイD)では3安打の固め打ちで109安打目をマーク。日本ハム・松本を抜いてパ・トップに浮上した。
気になる“ご褒美”だが、島内はキャンプ中に「何がいいか考えてください」と記者に提案。「いいスーツでNPBアワード(日本野球機構の年間表彰式)に出るというのは?」とプランを明かすと、「いいですね」と即決した。
石井監督は「またプレゼントするのも嫌なんで、ほどほどにしてほしいんですけど。ほどほどにしてほしいけど打ってほしいっていう微妙なところ」と本音を漏らし苦笑いしていたが、試合後には「中軸で大変な役割ですけど、向かっていってくれることに信頼を置いています。仕立屋さんを呼んでおかないといけないですね」と4番の仕事を果たした主砲に目尻を下げた。
球団野手で2年連続でタイトルを獲得した選手はゼロ。島内が偉業を成し遂げ、2年連続のご褒美ゲットなるか、結果を楽しみに待ちたい。(記者コラム・長井 毅)