10月23日、東京ドームで行われた「SMBC日本シリーズ2019」は、福岡ソフトバンクが巨人を下して4連勝。球団史上初の3年連続、10度目となる日本一に輝いた。試合後には、工藤公康監督と選手会長の柳田悠岐選手、シリーズMVPのグラシアル選手が優勝共同記者会見に臨み、日本一の喜びを語った。まずは工藤監督の言葉から。

ーー3年連続日本一。今の率直な気持ちは。

工藤監督「シーズンが終わったときは（リーグ優勝を逃したことで）本当に悔しい思いを持っていましたが、こうやって選手たちが死力を尽くして日本一を勝ち取ってくれて本当に感謝しています。口では表せないくらい、胸の中で喜びを感じています」

ーーシーズンの悔しさからどう切り替えたか。

「我々は最終的には日本一を目指すチームだと思っているので、（シーズン2位の）悔しさをどうやってバネに変えていこうかと（考えていました）。しっかりと選手と準備をしてきたことが、この日本一につながったのではないかと思っています」

ーー胴上げ中はどんな心境？

「選手たちの温かい手が宙に浮かせてくれていることを、体いっぱいで感じて、本当にうれしく思っていました」

ーー4連勝で日本一に。

「勝ちたいと、負けられないと、絶対日本一になるんだと。そういう強い気持ちを持ってこの日本シリーズに入ったことが、何よりも良い結果に結び付いたと思います。シーズンで勝てなかった悔しさを、選手たちがしっかりとぶつけてくれました」

ーージャイアンツの野球について。

「原監督は経験豊富で、何度も日本一を経験されていますし、（今年も就任）1年目から優勝されて、本当に私自身が学ばなくてはいけないところがたくさんあると思っていました。そんな方と日本シリーズで戦えて勉強になりましたし、もっと自分も頑張らなければいけないなと思いました」

ーー現役選手としてON対決に参加したが、今回は監督として再戦が実現した。

「以前はジャイアンツの選手として日本一になりましたが、今はホークスの監督として、強いジャイアンツにどうやって勝てるかということは、日本シリーズに入るまで自分なりに準備をしてきたつもりですし、選手に言うからには、僕もしっかりやらなきゃいけないなというふうに思っていました。何とかみんなで日本一を勝ち取りたいと、絶対に勝つという気持ちを前に出してきたことが、この日本一にもつながったと思いますし、勝ててうれしいという実感でいっぱいです」

ーー打線の得点に関しては。

「CSから、次へ次へとつなげていこうという野球が、そのまま日本シリーズでも出せた気がしますし、ピッチャーの投げる1球にしっかり集中して、つなごうという気持ちがしっかり出たからこそ、こういう得点につながったと思います」

ーー投手陣に関しては。

「胸元を攻めるというのは勇気のいる決断だと思います。勇気を持ってしっかり攻められたことが結果につながったと思います。甲斐拓也がよくピッチャーに勇気を持たせて投げさせてくれたと思いますので、シリーズに入るまでのバッテリー間のミーティングや準備ができていたのではないかなと思います」

ーー積極的な采配に応えた選手たちへ。

「本当にすごいなと思っていました。緊張する場面、点が欲しいというところで（打席に）出て行って、結果を残すというのは大変なことだと思います。そういう中で相手にも負けず、自分にも負けず、しっかりと（結果を）残してくれた選手は本当に頼もしく思えましたし、本当に感謝しています」

ーー日本シリーズで印象に残っているシーン。

「やはり第1戦の千賀（滉大）くんのピッチングです。あれがチームに勢いを付けてくれたというか、インサイドをしっかり攻めてくれたことが、次へ次へとつながってこの4連勝につながったのではないかとに感じています」

ーーポストシーズンの強さはどこにある？

「みんなの勝ちたいという思いが、チームをひとつにしていることが最大（の強み）だと思います。選手たちは素直で、“頑張るぞ”と言ったら本当に頑張ってくれる選手ばかりなので、いつも助けられています」

ーー球団史上初の3連覇について。

「これは選手だけではなくて、スタッフの方、裏方さんであったり、球団の皆さんが僕のような人間を支えてくれたことが、結果的に勝ちに結び付いたと思います。何よりも選手たちががんばってくれたことは一番挙げなきゃいけないところですが、周りのサポートがあってこそ練習ができますし、そういう意味では（皆さんが）選手のサポートをしっかりやってくれたおかげで、3年連続日本一になれたんじゃないかなと思います」

ーーファンにメッセージ。

「今日の東京ドームのファンの皆さんの声援というのは、本当僕も震えるくらいすごいなと思いましたし、それに負けないくらいにホークスファンのみなさんが熱い声援を送ってくれたおかげで、僕らは勇気を持って野球ができたと思います。そして、福岡で応援してくださったファンの皆さんの思いが通じたのではないかと思うくらい、選手たちはグラウンドで本当に頑張ってくれました。福岡にいる皆さんも、今日東京ドームで応援してくださったファンの皆さんも、ここに来ることはできなくても心を東京ドームにつないでくれた皆さんもいらっしゃると思うので、そういう皆さんに、本当に1年間応援していただいてありがとうございましたと言いたいです」


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