クイックやけん制の習得も努力、吉井コーチは長い目で指導
北海道日本ハムのブライアン・ロドリゲス投手が23日、本拠地での東京ヤクルト戦に先発。開幕投手候補の新外国人は5回6安打2失点にまとめた。
初回バレンティン選手に先制2ランを許した後、2回以降は無失点と粘った。5回には2死から四球と連打で満塁のピンチを迎えたが、青木選手を146キロ内角低め直球で空振り三振。「最初の打席(左前打)は外のシンカーに合わせられたので、次はインサイドを攻めようと思った」とうなずいた。
ドミニカ共和国出身右腕は1試合毎に成長を見せている。「アリゾナ(キャンプ)ではパッとしなかったスライダーがここ2試合決まるようになったので、勝負できる」と手応えを口にした。日本の野球に適応するため、練習中のクイックやけん制についても「コーチと練習している細かいところを今日は全部出せた」と納得顔で振り返った。
吉井理人投手コーチは「今日は頑張っていた。(クイックの)タイムは速かったので、あれでいい球を投げられたらいい」と前向きに評価。ただ、クイックの習得はそう簡単ではいないという。「すごく難しい技術。簡単そうに思うかもしれないが、単打を打つバッターにホームランを打てというようなもの。野球を何も教えてもらっていない子なので、時間はかかる」と長い目で指導していく考えだ。
メジャー経験はないが、26歳と若く向上心旺盛。栗山英樹監督は「何とか改善しようと一生懸命やっている感じが今日の登板の中で見られた。そういう気持ちさえあれば必ず前に進む。まだまだ若いし、これからどんどん成長してくれる」と伸びしろに大きな期待を寄せる。
1週間後に控える30日埼玉西武戦の開幕投手候補だ。栗山監督は「(開幕投手本人に)まだ開幕投手だとは伝えていない。この辺で投げるとは言っているが、最後までひっくり返せるようにしている」と最終決断に至っていないことを明かした。誰が射止めるのか。26歳の新助っ人に大役が回ってくる可能性は十分ある。
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