寡黙な印象が強かった右腕は釣りのラジオ番組も担当「趣味が高じて…」
昨季限りで現役を引退した元福岡ソフトバンクの摂津正氏。現役時代は寡黙な印象が強かったが、現在はラジオ番組に出演するなど新たな一面を披露している。2012年に沢村賞に輝くなどエースとして福岡ソフトバンクを牽引した右腕はFull-Countのインタビューに応じ、将来的に指導者として再びユニホームを着る可能性があるとしながら、今後に向けて「釣りを極めたい」「船舶免許が欲しい」と意外な目標も明かした。
摂津氏は2008年ドラフト5位で福岡ソフトバンクに入団し、1年目の2009年に最優秀中継ぎ投手に輝いて新人王を獲得。2010年も最優秀中継ぎ投手に輝くと、2011年からは先発に転向し、2012年には17勝5敗、防御率1.91の好成績で沢村賞を受賞した。晩年は負傷に苦しみ、昨季限りで現役を引退。ユニホームを脱ぎ、新たな道を切り拓いている。
「ラジオ番組を持っているので、その収録をしたりとか、(野球の)解説が主な仕事ですかね。たまにイベントとか、これからは講演とか。そういう感じで過ごしています」
ラジオは野球ではなく釣りの番組。「趣味が高じて、そういうのをやってみないか、という話があって。やってないことをやってみるのがこれからのためになるかな、というのがあるし、勉強にもなるので」とオファーを“快諾”した。ラジオ番組ながらロケもあり、「楽しみながらできるのでいいですね」と笑う。
プロ入り後は輝かしい実績を誇るが、社会人(JR東日本東北)野球での経験も豊富。指導者としても手腕を発揮することは間違いなさそうだが、本人は「(コーチは)やらないよりはやってみたいという思いはありますけどね。でも、今は色んなことをしたいというのがあるので。こうやって(野球から)全く離れてやるのもいいなと感じてきましたよね」と話す。野球の求道者のイメージが強いが、引退後は野球だけでなく色々なものを見てみたいという思いが強いという。
「釣りも極めたい」「ゴルフもうまくなりたい」「船の免許が欲しい」
「現役のときはそのまま(野球を)ずっとやっていくというイメージの方が強かったんですけど、一歩引いた(立場)というか、それはそれでいいなとすごく感じますね」
もちろん、解説者として野球に触れる機会は多い。将来的に、また野球界に身を置きたいと考えるようになる可能性は決して低くない。ただ、ユニホームを脱いでからはとにかく「今」を楽しんでいる。
「今やっていることって(野球界に)戻ったときに生きるとすごく感じてますし、逆にそういう世界もあるんだよと(選手に)言えますし。やらないよりはやったほうがいいので、何事も」
では、当面の“目標”は何かあるのか。今一番やりたいことはいったい……。摂津氏は「けっこう聞かれるんですけど」とした上で「釣りも極めたいですね。(今も)大会に出たりしてるので。全国大会に出たりとかしてみたいです。ゴルフもうまくなりたいと思いますし。あともう一つくらい趣味を見つけけてやりたいなというのはあります」と話す。とにかく、好奇心は旺盛。趣味の話になると、現役時代にマウンド上では決して見せなかった満面の笑みが浮かぶ。
「基本、凝り性というか、興味があったらやってしまうので。あとは船の免許が欲しいくらいですかね。ちょっと大きい船を操縦したい。(目的は)釣りもそうですし、単純に海に出てみたい。本当に性格上、凝ったらなんでもやってしまうんです。今はゴルフと釣りだけなので、あとは探してますね」
投手として寡黙に自らを高めてきた右腕は、“新たなフィールド”でもその分野を極め、“超一流”になってしまいそうだ。
(Full-Count編集部)
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