山川穂高が値千金の適時二塁打。接戦を制した埼玉西武が鷹にカード勝ち越し

パ・リーグ インサイト

2019.7.31(水) 21:28

埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手(C)パーソル パ・リーグTV
埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手(C)パーソル パ・リーグTV

 7月31日、メットライフドームで行われた埼玉西武と福岡ソフトバンクのカード第2戦。両チームともに無得点という緊迫の展開が続いたが、試合終盤に先制に成功した埼玉西武が2対0で勝利した。

 埼玉西武の先発・高橋光成投手は、150キロを超える速球と、落差の大きいフォークをテンポよく投げ込み、序盤3イニングを無失点に抑える上々の立ち上がりを見せる。一方、福岡ソフトバンク先発のスアレス投手は、初回に3つの四球で2死満塁のピンチを背負ったものの、最速155キロの剛速球で後続をねじ伏せて無失点。以降は制球力も安定し、高橋光成投手と同じく序盤3イニングを無失点で切り抜けた。

 試合前半は両先発の粘投により、スコアボードに0が並ぶ緊迫した試合展開に。埼玉西武は、4回裏に2つの四球などで2死満塁の好機を作るも、無得点。一方の福岡ソフトバンクも、5回表に四球で1死1,2塁とするも、得点とはならず。両チームともに得点機は作るものの、本塁は遠い展開が続いた。

 スアレス投手は4回無失点でマウンドを降り、5回以降は嘉弥真新也投手、松田遼馬投手、高橋純平投手とつないで無失点で抑える。一方、高橋光成投手も6回で降板。「今日は立ち上がりに気をつけて入った結果、良い感じで投げ続けることができました」という言葉通り、安定した投球で試合を作った。7回はマーティン投手、8回は平井克典投手がそれぞれ走者を許しながらも、後続を断って得点を許さず。

 試合の均衡が破れたのは終盤、8回裏だった。福岡ソフトバンクの5番手・甲斐野央投手に対し、1死から源田壮亮選手が安打で出塁。続く外崎修汰選手の内野ゴロの間に進塁して2死2塁とすると、打席には4番・山川穂高選手。外角低めの152キロの直球を完璧に捉えると、打球はフェンス直撃の適時二塁打。これだけでは終わらず、続く森友哉選手にも適時打が生まれてさらに1点を追加。7回までわずか1安打に抑えられていた打線がついに火を噴き、2点のリードを握った。

 最終回は、守護神・増田達至投手がマウンドに上がり、走者を背負ったものの、落ち着いて後続を断って試合終了。手に汗握る接戦は、埼玉西武が2対0で福岡ソフトバンクに勝利した。

 勝利した埼玉西武は、投手陣が福岡ソフトバンク打線をわずか4安打に抑える完璧なリレーを見せた。先発・高橋光成投手は白星こそならなかったものの、今日は変化球がコーナーに制球されていたことが大きいだろう。一方、敗れた福岡ソフトバンクは投手陣が踏ん張る中で、打線が得点機を生かせなかった。   

文・吉田貴

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