5月24日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天とオリックスの第10回戦は、楽天が3対2と接戦を制した。辰己涼介選手が同点タイムリーを含む3安打1打点1得点の活躍。オリックスは8安打を放ちながらも、得点は2本の犠飛のみに終わった。
オリックスの先発・山岡泰輔投手を苦手としていた楽天打線だったが、3回裏、チーム初安打からつながりを見せる。先頭の辰己涼介選手が内野安打で出塁すると、2死から1番・茂木栄五郎選手が直球を右前にはじき返し、先制点を奪った。
オリックスの反撃は試合中盤。4回表、楽天の先発・美馬学投手を攻め立てて1死2,3塁とすると、頓宮裕真選手の犠飛で1対1の同点に。さらに5回表も中川圭太選手が犠飛を放ち、2対1と勝ち越した。
しかし5回裏、楽天のドラ1ルーキーが魅せる。先頭のブラッシュ選手が四球を選び、続く辰己選手がセンターへの同点タイムリースリーベース。「ツーボールでしたので、甘い球は積極的にいこうと思っていました」と笑顔でコメントすると、直後の暴投の間に抜かりなくホームに滑り込み、3対2とリードをもぎ取った。
6回以降、楽天は満塁のピンチを迎えながらも、ブセニッツ投手、宋家豪投手とつなぎ、1点差のまま最終回へ。守護神・松井裕樹投手
が3者凡退に抑え、試合は3対2で終了した。
楽天は、先発の美馬学投手が「立ち上がりからいい流れで試合が作れたと思います。味方に点を取ってもらった後に失点をしたのは良くないですが、失点した後も粘れたことで、何とか形になりました」と語る通り、6回2失点で4月20日以来の白星を挙げると、終盤は3投手が無失点に抑えて逃げ切った。オリックスはタイムリーなしの8安打2得点と決定打を欠き、3失点で完投した山岡投手を援護できなかった。
文・沼田悟
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