「ランナーがいる方が集中力が増すというか、積極的に行けます」
■千葉ロッテ 9-2 オリックス(16日・ZOZOマリン)
千葉ロッテは16日、本拠地ZOZOマリンスタジアムでのオリックス戦に大勝した。今季初の3番起用となった清田育宏外野手が6回、オリックス先発の山本から勝ち越し中前適時打を放ち、首脳陣の起用に結果で応えた。
「気負わず行けよ」と首脳陣に声をかけられていたという清田だが、初回の第1打席は二ゴロ、4回の第2打席は追い込まれてから内角のスライダーに反応できず見逃し三振。「全然合っていなかった」と、チーム全体でも今季2試合16イニングで2得点と苦手とする山本の前に翻弄されていた。
「チャンスで回ってこい!」とリベンジの機会を狙っていた清田。その機会は同点の6回、相手のミスから巡ってきた。オリックス右翼小島の落球で無死三塁。1ボールから内角に来た150キロの直球に、内側からうまくバットを出し、逆方向へ。「いいところに飛んでくれてよかった」。打球は右中間の前に落ちる勝ち越しの適時打となり、塁上ではガッツポーズも見せた。
今季、開幕当初はほとんど出場機会のなかった清田だったが、4月21日の北海道日本ハム戦で代打安打を放つとそこから出場7試合連続安打。5月に入り7試合でスタメン出場し、16日の試合前時点での打撃成績も47打数16安打、打率.340と調子を上げてのこの日の3番起用となった。
「代打とか1打席で結果を出すのはなかなか難しいですが、今日みたいに3打席もらえたら1打席づつ自分のスイングを変えていける。ボール球が出てきた時につけ込めたのかな」と、1試合で打席を重ねた結果が勝ち越し打につながった。
「チャンスで回ってくるなと改めて思った」と、2017年8月以来となる3番を振り返った清田。「ランナーがいる方が集中力が増すというか、結構、積極的に行けます。常にランナーがいればいいんですけど」と、チャンスで迎える打席はこれからも大歓迎の様子。「日本を代表するピッチャーを倒したことで、すごい勢いに乗っていける」と清田の語る通り、17日からカードが変わって、4位楽天との3連戦。眼下の敵を本拠地で迎え撃ち、首位福岡ソフトバンクへ肉薄できるか。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)
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