楽天戦で3者凡退の好投、「もっと体がマッチすれば上がっていく」も…
一段、階段を上がったといったところだろうか。福岡ソフトバンクの2016年ドラフト1位の田中正義投手。28日の「球春みやざきベースボールゲームズ」楽天戦に登板。8回の1イニングを投げて3者凡退、ストレートの最速は150キロをマークした。
先頭の今江選手を140キロの真っ直ぐで遊ゴロに切ると、続く山下選手を150キロで空振り三振に。最後は三好選手を中飛に打ち取り、わずか7球で打者3人を片付けた。降板後、田中投手自身は「結果として3人で抑えられたのは良かった。今シーズン初めて150キロ出て、もっと体がマッチすれば上がっていくと思います」と振り返った。
この日の7球のうち、ストレートを6球。最速は150キロを記録したが、それ以外は140キロ前後だった。この球速差が、やはり課題。それは工藤公康監督も指摘する。「腕を振れるときと振れないときがある。それが出来るようになるのが100%への近道。自分の中で腕を振りたいと思っていても、手も足も長いピッチャーにはありがちなんだけど、コントロールの制御というところがある。僕は腕を振っても大丈夫だとは思うんだけど、階段は登っていると思う」と指揮官は言う。
田中投手本人も克服すべき点は理解している。150キロを出た場面を「追い込んだので、コースに、ミットめがけて投げました」という。0ボール2ストライク。カウント的にも投手にとって思い切り腕を振れる状況だったことが、大きく影響した部分もある。どんな状況下でも変わらず腕を振ることができるかが、これからの田中投手の鍵を握る。
「なんとか次もチャンスをもらえる感じにはなったと思う。もっと思い通りのボールを投げられるようにしたい。とにかく言われたところで投げていくしかない。投げながら、うまくなっていくしかないです」という田中投手を、工藤監督は「まだまだこれから、投げていく中で今の感じを掴んでいってほしい。これが彼の100%だとは思っていない。100%のピッチングができるようにと思っている」と語っていた。
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