2011年の育成ドラフト1巡目で長崎の県立西陵高から入団
■福岡ソフトバンク 11-1 千葉ロッテ(7日・ヤフオクドーム)
福岡ソフトバンクの釜元豪外野手が、嬉しいプロ初アーチを放った。7日、本拠地でヤフオクドームで行われた千葉ロッテ戦。2試合続けて「9番・左翼」でスタメン起用されると、8回に右中間スタンドへの1号ソロ本塁打を放った。
8年目を迎えた釜元に待望の1発が飛び出した。3回の大1打席で中前安打を放ち、3打数1安打で迎えた8回だった。松田、上林の2者連発で沸いていた本拠地をさらに沸騰させた。2ボール1ストライクからの4球目、真ん中へ入ってきたスライダーを完璧に捉えた。
打球は大歓声に押されて左中間のホームランテラス席へ。待望のプロ1号となり、試合後には「あのゾーンに(本塁打を)打てる選手じゃないので全力疾走してました。正直狙ってました。本当に打てたのはたまたまですけど、入ってくるスライダーのイメージでした」と笑った。まさに、狙い通りのスライダーを仕留めた。
2011年の育成ドラフト1位で長崎の県立西陵高からホークスに入団した釜元。入団4年目の2015年途中に支配下契約を勝ち取ったものの、なかなか1軍の舞台とは縁遠かった。柳田や中村晃、上林、福田といった外野陣の層は厚く、昨季まで1軍出場はわずか9試合だけだった。
今季はキャンプ中からオープン戦にかけてアピールが実り、開幕1軍の切符を掴んだ。さらに、グラシアルの負傷により、6日の千葉ロッテ戦ではプロ初スタメンを果たし、初安打も記録。2試合続けて先発したこの日は初本塁打と“初ものづくし”の2日間となった。
プロ初本塁打の記念ボールも、運良く試合終了までに手元に戻ってきた。前日の初安打のボールと記念ボールは2つになった。そして、9日の北海道日本ハム戦は故郷・長崎での“凱旋試合”だ。「ボールは実家に。両親に渡します」。この日の試合後、釜元はチームより一足先に故郷への“帰省”を許された。プロ初安打、プロ初本塁打、記念のボールが、大きな手土産となった。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)
記事提供: