
◆SMBC日本シリーズ2026第1戦 DeNA1―3ソフトバンク=延長11回=(24日・横浜)
ソフトバンク・上沢直之投手(32)が何度もほえた。1点リードの7回だ。先頭の梶原を投ゴロ。強烈な打球が右太ももに直撃したが、歯を食いしばってアウトにした。1死から三森に中前打。ボークで二塁進塁を許し、ギアを上げた。林を右飛、戸柱も空振り三振で窮地脱出。無失点で仕事を果たしとうなずいた。
日本ハムとのCS最終ステージではモイネロに続いて第2戦に登板。日本シリーズで任されたのは初戦だった。モイネロが本調子でない事情もあったが、小久保監督は「今年の開幕投手でもありますし、彼に託す」と強調。初回1死満塁のピンチもしのいだように、安定感は随一だった。
心身ともにタフでいられるのは、相応の準備があるからだ。オフの自主トレで教えを乞う高卒3年目右腕・藤原は「ランニングのタイムが、1本目から最後まで変わらない」と言った。上沢が意識し続けてきたことだった。「どうすれば長いイニングを投げさせてもらえるか」。先発として最も大事なテーマ。「ランニングメニューも試合だと思って、1回目から最後までタイムを変えない」と意識を持ち続けた。
5年ぶりの日本一に輝いた昨年は第1戦を落としたが、4連勝。第2戦で上沢が勝利投手になり、流れを一気に引き寄せた。8回に松本裕が牧に同点ソロを浴び、2年連続のシリーズ勝利はつかめなかったが、堂々の力投。背番号10が大きく映えた。(森口 登生)