
◆オープン戦 阪神3―3オリックス(22日・京セラドーム大阪)
オリックスの野手主将・頓宮裕真捕手(28)が、目覚めの一発を放った。2―2の4回1死、阪神・富田の3球目を捉えた当たりは、高い弧を描いて本拠地・京セラDの左翼席へ。オープン戦33打席目でようやく生まれた、一時勝ち越しの1号ソロだ。「なんとか一本出てくれてよかった。いいスイングができたので、それが一番よかったです」と、安どの表情を浮かべた。
23年に打率3割7厘で自身初の首位打者に輝いたが、昨季は同1割9分7厘と低迷。同オフに岸田監督に主将就任を直訴し、不退転の決意で挑んだ今季も、オープン戦は試合前時点で27打数2安打、同7分4厘と不振のどん底だった。「どうしてもヒットを打ちたいという気持ちで、毎日こうしたりああしたりとやっていた」。結果を残せず、試行錯誤の日々が続いた。
この日は「右足がその場で回転しすぎていたので、左足にしっかりとぶつける感覚で」と、打撃練習で軸足の使い方を修正。「ボールの見え方が良かった。練習からいいスイングができていたので、そのまま変えずにいこう」と試合に臨んだ。結果へのこだわりを捨てたことが功を奏し、生まれた待望のアーチ。指揮官は「信じた通り(状態は)上がってきてくれていると思う。(本人も)ホッとしたんじゃないでしょうか」と目を細めた。
一方、チームは終盤に追いつかれて引き分け、2勝10敗3分けでオープン戦の単独最下位が確定。頓宮は「勝ってないので、なんとも言いようがない。(個人としても)やるって決めたことをやらないと、1試合だけじゃ何も分からない」と変わらぬ危機感を口にした。シーズン開幕まで、残るオープン戦は23日の阪神戦(京セラD)のみ。「勝てるように。もう、そこだけです」。主将として、悲壮な覚悟でけん引する。(南部 俊太)
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