通算194セーブの西武の元守護神 将来の指導者就任を見据えて新しい役職は「ファーム育成付」【プロ野球12球団去る人】
スポーツ報知
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2024.12.29(日) 11:10
名刺を作るのは社会人野球のNTT西日本時代以来か。そこに記される増田達至の新しい役職は「ファーム育成付」。だが、ユニホームは着ない。「勉強するので球場にはたまに来る感じですね」と小さく笑った。
勉強とは。指導者になることを見据え、来春から外部でコーチングの理論などを学ぶ。「ライセンスがなくてコーチになれるのは野球だけ。コーチになった時のために少しでも勉強して知識を得れば今後にも生きるし、説得力があるというか、もっとよくなるんじゃないかなと」。12年の現役生活では口ベタながら手を抜かない練習姿勢で後輩に手本を示した。194セーブ、109ホールドのキャリアに知識が加われば、最高の指導者になれるはずだ。
現役時代の大半を過ごしてきたブルペンで、登板に備えながらいろいろなことに頭を巡らせてきた。ローテーション、リリーフの登板間隔など。「日本は先発が中5、6日で回っていますけどメジャーは中4、5日が普通。リリーフは中2日とか2連投したら休みということがありましたが3連投、4連投もできるのでは。回復が見込めないなら、2日休ませる方法もあり。そういう部分も研究したい」。コーチングにとどまらず、機会があれば動作解析などあらゆる分野にも幅を広げていくつもりだ。
次の進路へ、家族も背中を押してくれている。「子どもたちも一緒に勉強したらいいんじゃない、と」。数年後、一回り大きくなってライオンズのユニホームを着た“増田コーチ”の姿が見られるはずだ。(西武担当・秋本 正己)
◆増田 達至(ますだ・たつし)1988年4月23日、兵庫県生まれ。36歳。柳学園(現蒼開高)から福井工大、NTT西日本に進み、2012年のドラフト1位で西武に入団。1年目からセットアッパー、抑えとして投手陣を支え18年、19年のリーグ優勝に貢献。今季限りで引退した。通算成績は560試合登板31勝40敗194セーブ、109ホールド、防御率3・03。180センチ、88キロ。右投右打。背番号14。
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