ソフトバンク和田、1軍での引退試合を断った理由 さわやかさの奥に名捕手と同じ勝負哲学

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2024.11.6(水) 05:25

2003年10月、ダイエー・阪神の日本シリーズ第7戦。ダイエーの和田毅が完投し、城島健司(手前)と抱き合って喜ぶ

 ソフトバンク・和田毅投手(43)が5日、現役引退を発表した。ダイエー入団時の番記者だった島尾浩一郎記者が、和田という男を「見た」。

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 初対面はダイエーに入団が決まった2002年の11月だった。和田の第一印象は汗臭さと無縁の「おしゃれボーイ」。私服もモダン系で「カットは表参道の美容院です」。住む世界が違うと思ったが、付き合うと「ナイスガイ」だった。入団当初は、今のストイックさから想像できない学生のノリが残っていた。徹夜で遊んだことも何度かあった。

 私が現場復帰し、久々に会話したのは、9月22日のこと。ソフトバンクが優勝マジック1で、大阪入り。翌日に兵庫・鳴尾浜で2軍戦のあった和田も、祝勝会に備えてホテルに駆けつけていた。バッタリ顔を合わせると、43歳と思えぬ若々しさ、変わらぬ体形に驚いた。「食生活に気をつけています。白いご飯を食べることは、ほとんどない」と爽やかに笑った。当方がすっかり白くなった髪を嘆くと「僕だってありますよ」。よく見せてもらうと、確かに数本、白いものが。

 1球たりともウソをつきたくない。1軍公式戦での引退試合を断った理由は、若い頃に勝負哲学を学んだ城島健司と同じだった。爽やかさの奥に熱いものが隠されている。 (02~06年ホークス担当、島尾 浩一郎)

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