ロッテ・藤原恭大「逆方向に打てている時のバットの軌道が自分の中で一番良い」試合前の打撃練習は逆方向を意識
ベースボールキング
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2024.7.12(金) 08:14
ロッテ・藤原恭大 (C) Kyodo News
ロッテの夏の特別イベント『BLACK SUMMER WEEK 2024』が12日からスタートする。選手たちは同期間中、BLACK SUMMERユニホームを着用して戦う。藤原恭大は21年、BLACK SUMMERユニでチームトップの本塁打(3本)、盗塁(4盗塁)、得点(7得点)を活躍した。昨季は7・8月の打率.228(101-23)だったが、夏といえば、藤原の季節でもある。大阪桐蔭高時代の3年夏には夏の甲子園大会全国優勝に輝き、プロ入りしてからも21年に7月の月間打率.400(35-14)、1本塁打、5打点の成績を残し、東京五輪明けとなった8月も打率.316(57-18)、3本塁打、10打点の活躍で7・8月度の月間MVPを受賞した。
今年は7月、ここまで8試合に出場して打率.333、2三塁打、1二塁打、8打点で、現在4試合連続安打中。7日の西武戦では2本の適時三塁打を放ち3打点を挙げた。
藤原は現在の状態について「普通くらいですね」とのこと。では、どうなったら最高の状態になるのだろうかーー。
「(最高の状態は)なかなかないですけど、上がる前は絶好調だった。みんなシーズン絶好調は2、3回くればいいくらいなので、そこは、はい。自分で決められないので、勝手に上がってくるのかなと思います」。
◆ 追い込まれてから8安打
藤原は今季12安打マークしているが、そのうち8安打が2ストライクと追い込まれてから打ったもの。カウント別成績を見ても、2ボール2ストライクからの打率は.500(10-5)を記録する。
藤原は追い込まれる前までは右足をあげるフォームで打ち、2ストライクとなってからはノーステップ打法で打つ。本人も「追い込まれてからも余裕があるので、そこは気持ちの余裕があっていいのかなと思います」とのことだ。
◆ 試合前の打撃練習
試合前の打撃練習を見ていると、センターから逆方向へのライナー性の打球が多く、引っ張った打球も最後の数球くらいだ。昨年の秋季練習では「角度、最低ライナー、そこをイメージしながらやっていました」とほとんどがライトへ引っ張った打球で、2月に行われた石垣島春季キャンプでもライトへ引っ張った当たりが多かった。
試合前練習で逆方向に打っているのは、「逆方向に打てている時のバットの軌道が自分の中で一番良い。基本みんなそうなんですけど、引っ張り、引っ張りになると肩が出たり、試合になったら打てなくなる。基本逆方向で行って、最後の5球は引っ張るという感じでやっています」と説明した。
昨年10月に取材したときに外野の競争を勝ち抜くために「ロッテの現状外野を見ると長打を打たないと出られないところだと思うので、率もそうですけど、長打にこだわってやっていかないといけない」と話していたが、一軍に復帰した現在、改めて訊くと、「その通りだと思います」と“長打”を打ってポジションを勝ち取る考えは変わらない。
藤原の夏が始まった。「変わらず、上位打線に回して勝ちにつながるようなヒット、出塁、走塁を心掛けてやっていきたいと思います」。今年は藤原にとっても、マリーンズファンにとっても熱い夏にする。
取材・文=岩下雄太
※初出時に2本塁打と書きましたが、正しくは2三塁打です。大変申し訳ございませんでした。