圧倒的ホークスキラーはルーキー左腕 防御率は驚異の0・38

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2024.7.5(金) 05:45

ソフトバンク戦に先発した武内(カメラ・谷口 健二)

◆パ・リーグ ソフトバンク0―4西武(4日・みずほPayPay)

 顔色一つ変わらない。ピンチにも西武・武内は冷静だった。4回1死一塁。山川にカーブを4球続けて、内角への146キロ速球で空振り三振。続く近藤はツーシームで左飛に打ち取った。「何があっても動じない。不動心だね」と褒めた渡辺GM兼監督代行。8回を4安打、無四球で無失点にまとめ、新人左腕では93年の西武・杉山賢人以来31年ぶりとなる開幕5連勝。「とてもうれしいです」と声を弾ませた。

 北九州市出身で子供の頃はファンクラブに入っていたほどのホークスファン。当時のヤフオクDで行われた19年の日本シリーズ第1戦も観戦し「いつかはここで」と超満員の中で投げることを夢見ていた。郷里初登板となった5月19日は完封目前の9回に左脚をつって降板し、勝利も逃したが、祖父、母、知人が見守ったこの日はしっかりと“リベンジ”。お立ち台で「いつもと違った気持ちがあります」と声を張った。

 チームでは6勝の隅田に次ぐ5勝を挙げ、投手陣の柱になりつつある。「自分のポジションを確立している。安定感は一番」と渡辺監督代行。7月21日生まれで「夏に輝くように」とつけられた夏暉の名。その名の通り、ドラ1左腕が輝きを増してきた。(秋本 正己)

 ◆記録メモ 新人の武内(西)が8回無失点で開幕5連勝。新人左腕の開幕5連勝以上は6連勝の50年荒巻淳(毎日)、93年杉山賢人(西)、5連勝の54年山中雅博(神)に次いで4人目。パを独走中の首位ソフトバンク相手に3登板し、2勝0敗で、24回を投げて失点はわずかに1だ。ソフトバンク相手に今季1人で2勝を挙げたのは山崎(日)、宮城(オ)に次いで3人目だが、対ソフトの防御率では武内が0・38、宮城が1・77、山崎が2・88と抜群の成績でソフトキラーぶりを見せている。

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