【楽天】今季初の貯金に今江監督「しっかりと使い方を考えたい」交流戦初VへM2

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2024.6.14(金) 05:00

巨人に勝利し、笑顔でナインを迎える今江監督(中央=カメラ・相川 和寛)

◆日本生命セ・パ交流戦 楽天3―0巨人(13日・楽天モバイル)

 歓喜の瞬間まであとわずかだ。今季からチームを指揮する今江敏晃監督(40)率いる楽天が、球団創設20周年の節目に、球団初の交流戦優勝に王手をかけた。先発の藤井聖投手(27)が5回3安打無失点と好投しチームトップの5勝目。チームはロースコアゲームを制し、交流戦優勝まで「マジック2」。早ければ14日にも優勝が決定する。

 白星をつかんだ選手を出迎えた今江監督の笑顔がはじけた。この日ヒーローに輝いた左腕について指揮官は「(藤井は)のらりくらりやって、なんだかんだ抑えてゲームを作ってくれる。ローテでまわっている投手の中で点もあまり取られない。頼りがいが出てきた」と評価した。

 べた褒めされた藤井は初回、先頭の丸を外角の直球で完全にタイミングをずらして空振り三振斬り。最後まで巨人に的を絞らせなかった。2日前まで39度2分の熱があった左腕。この日は平熱だったが決して万全とは言えない状況で「気合いと根性で投げました」。グラウンドコートを持ちながら振り返った。

 平常心を意識した。指揮官は自らを「石橋をたたいてたたいてたたきすぎて本当に石橋が割れちゃうタイプ」と分析。慎重派なだけに今季の開幕戦ではあえて試合前にミーティングを行わず、いつも通りを心がけて選手を送り出した。交流戦試合後の会見では、報道陣から優勝が近付いていると振られても「目の前の試合を一戦一戦頑張りたい」と連日同じ言葉を続けた。

 今季成績を30勝29敗1分とし、60試合目にして初の「貯金1」を積み立てた。「貯金できた事は非常に便利ですし、しっかりと使い方を考えたい」とここでも慎重派の考えを披露。交流戦では阪神戦に続き2度目の3タテで初Vに近づいたが「目の前の試合をしっかりとやっていきたい」。イヌワシ軍団が東北に夢を届ける準備はもうできている。(太田 和樹)

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