【オリックス】22歳の「阪神キラー」が2試合連続3安打 侍ジャパン・井端監督からのゲキに発奮「もっともっとやらなきゃ」

スポーツ報知

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2024.6.13(木) 05:00

◆日本生命セ・パ交流戦 オリックス4―0阪神(12日・京セラドーム大阪)

 オリックスが今季初の7連勝を飾り、2年連続で関西ダービー勝ち越しを決めた。5番に座った紅林弘太郎内野手(22)が4回2死一、二塁で先制の左前適時打を放つなど、2試合連続の3安打で2打点と活躍した。打率4割を残した昨年の日本シリーズから阪神キラーぶりは健在で、チームは交流戦2位タイに浮上。3カード連続の勝ち越しで最大9あった借金を2まで減らした。交流戦の通算対戦成績はオリックスの35勝32敗3分け。

 紅林は思いやりに満ちていた。「エスピノーザ投手が頑張っていたので…」。今季初の7連勝に導いた3安打について問われ、お立ち台で判で押したような返答。京セラDのファンを沸かせ「もっと勝てるように頑張ります」と約束した。

 2回1死、大竹の88キロスローボールを中前へ打ち返した。4回2死一、二塁でさらに集中。「(西川の)四球の後だったので、あまり考えずにいきました」と打率3割5分3厘と、お得意の初球攻撃を決めた。左前へ先制打。6回1死一塁の右中間二塁打で4点目を運んだ。

 「もっともっと、やらなきゃいけない」と奮起したのが5日のDeNA戦(横浜)だった。視察に訪れていた侍ジャパン・井端監督にあいさつ。「何でホームラン1本(当時)しか打ってないんや?」とゲキを飛ばされた。坂本(巨人)に憧れ、スケールの大きな遊撃手になっている途中。7日の巨人戦(東京D)では戸郷から2号ソロを放ち、代表定着も大きなモチベーションだ。

 交流戦の前半は体調不良で2試合を欠場した。この日の試合後も「この通り、鼻声なので」と打ち明け「言い訳にしたくない」と、主軸の責任感も備わってきた。毎日の練習で欠かさないのが、トスされたボールをフルスイングで空振りすること。「調子が悪いときはゴロが多い」。2軍でもがいていた昨季序盤、高橋打撃コーチが指摘してくれた課題だった。「意地でもボールの下にバットを入れる」と言い聞かせ、強い打球を打つ、打球を上げる技術もコツコツと習得中。打率4割だった昨年の日本シリーズから阪神キラーに磨きをかけ、今季も8打数6安打と打ちまくっている。

 関西ダービーは2年連続で勝ち越し。「紅林がよく打ちました」と秘蔵っ子を褒めた中嶋監督は、すぐに真顔になった。新たな看板になりそうな太田との3、5番コンビを固定するかどうか。「元気ならば」と条件をつけ「まだ早いかも。調子に乗るんで、あんまり言わない」と、あえてハードルを上げた。交流戦は2位タイに浮上。過去に優勝した前例のない借金9から完済まで2とした。首位・ソフトバンクとは11ゲーム差あるが、3位・ロッテとは3ゲーム差に迫った。何かをやってくれそうな紅林がいれば、オリ版・メークミラクルも夢物語ではない。(長田 亨)

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