101球で今季2度目完封の左腕に新庄監督「打てそうで打てない。山本昌さんがああいう感じ」

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2024.5.26(日) 06:00

今季2度目の完封で3勝目を挙げた加藤貴(カメラ・越川 亘)

◆パ・リーグ 楽天0―5日本ハム(25日・楽天モバイル)

 最後まで表情一つ変えず、日本ハム・加藤貴之投手(31)は淡々と左腕を振り続けた。9回2死を取ったところで99球となり、自身2度目のマダックス(100球未満での完封)は未遂に終わったが、101球で4安打無四球完封。両リーグタイとなる今季2度目の完封で3勝目を挙げ「テンポ良く投げられた。少しでも長く投げるのが先発の役目だと思ってるんで、今日は良かったです」。100球については「全然気にしてません」と最後まで冷静だった。

 意識的にギアを上げた。先制点をもらった直後の4回、楽天のクリーンアップを迎えると、辰己から見逃し三振を奪うなどわずか9球で3者凡退。130キロ台後半の真っすぐに、スライダー、カットボールなどの変化球を自在に投げ分け、的を絞らせなかった。球数をかけないスタイルについては「そこは本当に(伏見)寅威さんの配球だと思う」と語り、その後は「寅威さんのおかげです」を4連発。女房役に深く感謝した。

 新庄監督からは往年の大投手の名前が挙がった。22年にマダックスを達成した際、“カドックス”と命名した指揮官は、2度目を逃したことには「もうそのへんは大丈夫。完封してくれたし」とニヤリ。「打てそうで打てない。ボール1個分外に外したり、内に入れたり。打ちづらいっすよ。山本昌さんが、ああいう感じで。テンポは加藤君の方がいいかな。不思議ですよね。160キロ投げても打たれるし、130キロ投げても打たれないし」と219勝左腕を引き合いに絶賛した。

 チームは連勝で19年8月1日以来、1759日ぶりとなる貯金8。交流戦までに貯金11を目標に掲げていた指揮官も「高い目標を持って近いところまでいけたので、選手のおかげ」と手応えを口にした。首位・ソフトバンクとは4・5差。26日はプロ初登板初先発の柳川で、交流戦へ最高の勢いをつける。(山口 泰史)

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