【オリックス】エースが11奪三振1失点でチーム今季初完投 中継ぎ陣も休養させる圧巻の投球

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2024.4.22(月) 05:00

ソフトバンクに勝利して、吠える宮城大弥(カメラ・義村 治子)

◆パ・リーグ ソフトバンク1―3オリックス(21日・ペイペイドーム)

 オリックス・宮城大弥投手(22)が今季チーム初完投となる5安打1失点の快投で2勝目を挙げた。土壇場の9回に柳田、近藤から三振を奪うなど、今季初の2ケタとなる11K、無四死球と圧巻の内容。前日(20日)に延長12回を戦い抜いたリリーフを休ませ、3月29日の開幕戦(京セラD)で土をつけられたソフトバンクにリベンジした。チームは勝率5割に復帰し、3位タイに浮上。首位・ソフトバンクに2・5ゲーム差に迫った。

 最後の最後に難所があった。宮城は腹を決め、挑んだ。「ゾーン内で強い球で勝負する。しっかりと自分の球で勝負ができたのが、勝ちにつながったと思います」。2点リードの9回2死一、三塁で4回にソロアーチを浴びていた近藤を迎えた。2ボール2ストライクから低めにスライダーを制球。空振り三振に仕留め、勢いよくガッツポーズした。

 今季21試合目でチーム初完投。11三振を奪い、開幕戦で敗れたソフトバンクに雪辱した。「中継ぎ陣の方が『頑張れよ!』って圧をかけてきてくれたので、実行できてよかったです」。自己最速まで1キロに迫る153キロを計測し、88キロカーブとの緩急差を駆使。自身2連勝で2勝目を挙げ、ここ2試合で11人のリリーフを使っていたブルペンも休ませた。

 山本(ドジャース)の後を継ぐ新エース。今年1月末、海を渡る先輩に「頑張ってください」と言葉をかけた。「お前がな!」と間髪入れずツッコまれ、互いの活躍を約束した。プロ1年目の誕生日にプレゼントされたスーツケースは、今年も遠征で愛用。「由伸さんのようにいい投手は、ピンチでも表情を変えない」と、マウンドでの立ち居振る舞いからも学ぶ毎日だ。

 今季初勝利を挙げた13日の日本ハム戦(京セラD)の試合後、3失策した紅林に頼まれ、3ミリに設定したバリカンで盟友の頭を刈った。こっそりアタッチメントを外し、0・5ミリにしようとしたイタズラはバレたが「打てばいいやん。切り替えていこうや」と優しく激励。仲間への気遣いにも風格が漂ってきた。

 チームは勝率5割に復帰し、3位タイに浮上。「誰がエースって呼んだんですか?」と中嶋監督の冗談も弾んだ。「シーズンとしては最初の方ですし、波がないように。これを毎回続けられるようにしたい」。通算15勝5敗と日曜日にも強さを発揮し、すぐに足元を見つめた背番号13。大黒柱の気概を持ち、中心に座る。(長田 亨)

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