【ソフトバンク】前田悠伍、3度の守備ミスを犯した後に笑顔を見せた理由…デビュー登板一問一答全文

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2024.4.20(土) 19:26

ウエスタン・リーグ広島戦で公式戦初登板したソフトバンク・前田悠伍

◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク4―4広島=延長10回=(20日・タマホームスタジアム筑後)

 ソフトバンクのドラフト1位・前田悠伍投手がプロ入り後の実戦&公式戦初登板を果たしたが、1回2安打2失点1三振2失策と、ホロ苦いデビューとなった。

 2―1の7回に登板。先頭・大盛を一塁へのゴロに仕留めたが、自身のベースカバーが遅れて内野安打にすると、次打者・持丸の際に一塁けん制が悪送球となり、大盛は二進。持丸は投前にバントしたが、捕球した前田悠が一塁に悪送球して二塁走者が同点の生還。持丸も二塁に進んだ(記録は犠打と投手の失策)。

 1死も取れず、3度のミス(記録上は2失策)を犯した18歳のもとに、小笠原投手コーチが駆けつけた。だが、さすが大阪桐蔭出身の肝っ玉ルーキー。コーチらの言葉に、マウンド上で笑みさえ浮かべていた。

 守備で3度のミスを犯したことが響いて、広島に逆転を許した。この日の最速は141キロ。次回登板は未定で、今後は4軍で「特別教科プログラム」に基づいた体づくりに励む。

 

 確実にプロの第一歩を記した金の卵に聞いた。

(テレビ取材)

 ―投球を振り返って

 「初めて試合で投げたことは、いいことと捉えていいと思う。でも、たくさんの課題が見つかったので、これから修正して、次につなげられればいいなと思います」

 ―緊張のなか、降雨のコンディション

 「高校とは違う硬いマウンドで投げたっていうのも、その硬いマウンドで雨の中っていうのも初めて。なかなか修正しきれなかったというか、そういった部分が一番大きかった。次の試合までに修正していければいいなと思います」

 ―久々のマウンドを心待ちにしていた?

 「やっぱり投げたいという思いは強かった。初めて試合で投げられて、それは率直にうれしかったです。だけど、結果が良くはなかったので、それを次に生かせるように練習していかないといけないと思う。練習をしっかり頑張っていきたいなと思います」

 ―収穫は

 「課題が見つかったとこが一番収穫かなと思います。やっぱりベースカバーも自分が思っている(走者の)スピードより1ランク速い。もっともっと細かいところまで練習していかないといけないと思った。それが一番収穫かなと思います」

 ―今後は

 「ピッチングはもちろんなんですが、ピッチング以外のフィールディングなども含めて全てレベルアップしていかないといけないと思う。日々の練習からしっかり意識高くやっていければいいなと思います」

 ―きょうのテーマ

 「一球一球しっかり丁寧に投げようということをテーマとしてやっていた。ですが、なかなかうまくいかずに終わってしまったので、課題が少し残りました」

 ―先頭打者のベースカバーが遅れて動揺したのか

 「動揺はしてないです。次の打者へと切り替えていたので、そういったことはないです」

 ―佐藤から三振を奪った球種は

 「チェンジアップです」

 ―得意な球で奪三振

 「三振が取れたことはうれしいことです。でも、まだまだ組み立て方も全然レベルアップできると思う。まだまだこれから成長していければいいなと思います」

 ―初めて他球団のプロの打者に投げた感覚は

 「やっぱり甘い球がいくと外野まで運ばれます。スピード感も違うなというか、ベースカバーもそうですけど、そういったスピード感が違うなと思いました」

 ―プロでやれる自信

 「(プロで)やっていかないといけないので、しっかり修正してレベルアップできたらいいなと思います」

 ―降板後、ベンチに座っている際、マウンドを見つめている姿が印象的だった

 「もう少しこうできたなとか、反省が多かった。投げたところを振り返りながら見ていました」

(ペン記者の囲み取材)

 ―三振を取ったチェンジアップは左打者にも武器になる

 「そうです。(左右)どっちでも投げられるっていうのは、高校の時からそうなので全然大丈夫です」

 ―マウンドに野手や小笠原投手コーチが駆けつけた際、笑顔を見せていた

 「バント処理で滑って投げれなくて…っていう場面で来ていただいた。その時、(捕手の)嶺井さんに『思い切って投げろ』って言ってもらっていたので、それで切り替えられました」

 ―ホッとした笑顔?

 「いや、ホッとはしてないですけど、少し落ち着けたというか。エラーや自分のミスで点を与えて、つながれてしまったので、それから少し落ち着けたというか。それで笑みがこぼれたんじゃないかなと思います」

 ―嶺井や小笠原コーチの言葉はありがたかった

 「そうですね。嶺井さんもそう。野手の方にもいろんな声かけをしていただいたので、落ち着くことができました」

 ―先頭打者にフルカウントから3球ファウルで粘られながら、一塁へのゴロ(結果は内野安打)に打ち取った

 「先頭はとにかく打ち取りたいっていう気持ちでは投げていた。結果、そうなることはできなかったですけど。最初に2ボールにしてしまったのが響いてきたというか、自分優位になっていなかった。あそこが一番ダメだったところかなと思います」

 ―マウンドが硬く、雨も降った。投球への影響は

 「高校の時はいろんなピッチャーが投げて掘れていたりしていた。雨が降ってもあんまり滑ったことはなかったんですが、硬くて掘れないマウンドで雨が降っているとなると、やっぱり滑ったり、スパイクに土が溜まったり。そんな中で投げるのは初めてだった。そこで修正しきれなかった」

 ―投げた球種は

 「真っすぐ、カーブ、スライダー、チェンジアップ」

 ―持ち球全部

 「ツーシームは投げてないです」

 ―予定では2イニングだったが、1イニングで終わった

 「やっぱり悔しかったというか。自分の思い通りの投球ができなかったので、悔しいという思いが正直ありました」

 ―ベースカバーに関して、自分の感覚ではアウトにできるタイミングだったのか

 「そうです。高校の時はアウトにできていたけど、映像を見ても、(マウンドから一塁への走路が)膨らんでいたり。いろんな課題がベースカバーだけでも見つかった。1段階、2段階、(高校と比べて)スピード感が違うっていうのは思いました」

 ―細かいところまで突き詰めないといけない

 「投げる以外というか。9人目の野手とも言いますし、そういったところも意識高く、ピッチングと同等ぐらいの気持ちでやっていかないと、1軍で活躍できないって思いました」

 ―走路が膨らんだというところは

 「(最後は一塁線に沿って走るので)多少膨らむのはいいと思うんですけど、膨らみすぎてたってのがあった。そこが遅くなった理由のひとつでもありました」

 ―自分の守備ミスが1イニングに3つもあるのは珍しい

 「自分でもあんまり経験したことなかったです。でも、初登板でこういった経験ができて、まだまだ自分の足りないところ、課題が本当にたくさん見つかった。つぶしていく課題が見つかったので、そこが一番良くて、反省点になった」

 ―同期入団の先輩投手らが一軍で活躍

 「やっぱり羨ましいなっていう気持ちもありますけど、負けたくないっていう気持ちもあります。だけど、自分はまず体づくりから始まっている。自分のペースを崩さないようにやっていければいいなと」

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