球春到来！　現在、ファイターズの春季キャンプ地・沖縄に来ております。今年はなんと言っても新戦力がいっぱい。競争が一層激しくなり、新庄剛志監督もうれしい悩みを抱えているかと思います。特に新外国人選手たちには期待せずにいられないですね。

　３年ぶりに帰ってきたバーヘイゲン投手は、僕も一緒にプレーした経験があります。グラウンド外でもめちゃめちゃ紳士でナイスガイ。本当に心強い存在です。昨年はメジャーでも６０試合に登板していましたし、アメリカで“箔”を付けて戻ってきてくれました。

　僕の現役時代を振り返ると、印象深かった助っ人にはレアード選手が思い浮かびます。ホームラン後のパフォーマンスなど明るいキャラクターも有名でしたが、非常に頭のいいプレーヤーでした。ボディーランゲージを交えて通訳無しで話すことも多々ありましたし、迎え入れる側としても『いい環境でやらせてあげたい』とすごく思っていました。当時は助っ人たちからも『しっかり馴染みたい』という思いを感じましたし、そういう姿はとても大切だと思います。ただ、今のチームはその点大丈夫そうですね。加藤豪将選手という“選手兼通訳”がいますから（笑い）

　中心選手として期待がかかる万波中正選手は、更にパワーアップした体でキャンプインしていました。立ち姿を見ても分かるように、主力としての自覚を感じます。本人は「去年あれだけ（２５本塁打でゴールデン・グラブ賞、ベストナインを獲得）できたからこそ不安も大きい。あっという間のオフでしたけど、一日一日は長かったです」と話していました。オフの取り組みの充実ぶりが表れていますし、今年も目が離せません。

　新庄監督が事前に公言したレギュラーは万波選手ただ一人。ハイレベルな競争を繰り広げながら、１か月後に一人でも多くのレギュラーが決まっていればと思います。この時期は、報道でも新戦力が注目されがち。既存メンバーには「自分たちもいるんだぞ！」と強い気持ちを持って、心に火をつけてプレーしてほしいです。南国の海風を感じながら行われる沖縄キャンプ。チームスローガンの「大航海」に向けて、実りある２月になることを心から心から願っています！（谷口　雄也）

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