日本ハムのドラフト１位・細野晴希投手（２１）＝東洋大＝が８日、千葉・鎌ケ谷の勇翔寮に、実家が営む石材店のクレーン付き３トントラックを駆使して入寮。ＷＢＣの大谷翔平投手（２９）を見て購入したという西川のマットレスに加え、冷蔵庫などの家電も両親と兄、妹の家族５人で搬入した。

　寮に横付けされたのは、入寮と関係あるとは思えないごつい車体だった。通常は引っ越し業者などを利用し、身の回りのものだけを持っての入寮が一般的。車で段ボールなどを持ち込むケースはあるが、家電まで自ら運び込むことは異例だ。細野は「送ろうと思ったんですけど、載せられるなら自分たちで持って行った方がいいなということで。冷蔵庫だったりを一緒に持ってきました」と説明した。

　トラックには両親が、細野を含む３きょうだいは、もう１台の軽自動車に分乗し都内の実家から寮まで移動。クレーンを使って冷蔵庫を荷台から下ろすなど、家族が協力し引っ越しを終えた。持ち込んだこだわりの逸品は西川のマットレス。ＷＢＣで大谷が持ち込む姿を目撃し「それを見て、これぐらいしないとダメだと思って、お金を掛けようと思いました」と購入。「起きた感じが全然違う」と効果を実感している。

　９日からは新人合同自主トレがスタートする。「（家業と）関係あるか分からないけど意志は固い方」と言う１５８キロ左腕が、目標に掲げるのは「一番いい投手」。固い決意を胸に、インパクトも十分に、プロとしてのスタートを切った。（山口　泰史）

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