【プロ野球12球団のブレイク候補】沢村賞に輝いた摂津正の後継者となるか “7色のボール”を操る鷹2年目右腕 先発転向&秘密兵器を解禁へ

スポーツ報知

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2024.1.2(火) 13:00

ソフトバンク・大津亮介

 若手スター不在のソフトバンクにおいて、来季から先発に転向する大津亮介投手(24)がネクストブレイクの“最有力候補”といえるだろう。

 NPBに登録されているサイズは身長175センチ、体重63キロ。23年の支配下選手では最軽量だった。だが、1年目から中継ぎとして46試合に登板。2勝0敗13ホールド、防御率2・43は立派な成績だ。150キロ超の直球に加え、持ち味であり武器は多彩な変化球。スライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップ、スプリット、ワンシームと文字通り“七色のボール”を投げ分ける。

 驚きなのは本人が「一番打ち取れる球種」というワンシームを右打者には23年は一度も投げていないということだ。短いイニング限定だったこともあり、サインが出なかったようだが、「社会人の時は右打者にもたくさん使っていたので。まだ右打者(の内角)には怖いと思われてたと思うんですけど、24年は使ってもらえるようにしたいです」と精度向上を誓った。

 幼少期にピアノを習っていたこともあり、長い指を器用に操る。感覚を聞いただけですぐに試合で新球を投げられるようになったこともあり、ワンシームも菅野(巨人)の動画を見て習得した。1月は沖縄県内で同じ“細身右腕”のオリックス・山岡に弟子入りするといい、球界屈指のキレを持つ「縦スラ」の極意を学ぶつもりだ。

 昨年12月17日。福岡市内で行われたファイテン社のトークショーに同級生のソフトバンク・和田毅投手と出演した西武・平石洋介ヘッドコーチは「真っすぐも力があるし、いろんな球種を操れるんで。起用な投手ですよね。相手からすると、大津君が出てくると嫌でしたね」と明かした。先輩の和田も「大津が中継ぎで出てくるホークスはぜいたくだなと。あれだけの投手が中にいるのは本当に嫌だと思います」と絶賛。さらに平石ヘッドは「(和田との会話の中で)そういう話もしたよね。あの場面で大津が来てたら嫌やったけどなとかね」と続けた。プロの目からも評価は高い。

 かつてソフトバンクで中継ぎから先発に転向し、大成功したのが摂津正。転向1年目の11年の14勝、翌12年には17勝で最多勝、最高勝率、沢村賞に輝いた。福岡出身の大津は「もちろん摂津さんの活躍は知ってますし、自分もいずれはホークスのエースになりたいと思っているので。少しでも近づけるように、摂津さんのような投球ができたら良いなと思います」。そう遠くない未来、背番号26が不安な先発陣に安定をもたらすはずだ。(ソフトバンク担当・中村 晃大)

 ◆大津 亮介(おおつ・りょうすけ)1999年1月13日、福岡・志免町生まれ。24歳。九産大九州では2年春の甲子園に控えとして出場。帝京大、日本製鉄鹿島を経て22年ドラフト2位でソフトバンク入団。右投左打。

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