五十嵐氏「胸が熱くなるようなフォーク」大ピンチ火消しのオリックス・平野に解説陣が激賞

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2023.11.1(水) 06:34

オリックス・平野佳寿 [写真=北野正樹]

◆ 「ここぞっていう時に間違えないピッチャー」

 オリックスは31日、敵地での『SMBC日本シリーズ2023』第3戦に5-4で勝利。これで通算成績を2勝1敗に伸ばし、阪神を一歩リードしている。

 超満員の敵地・甲子園で幕を開けたこの試合は、2回に先制を許すも中盤に打線が繋がり6回までに5-1と主導権を手中に収める展開になる。

 しかし4点差の7回に3番手の山岡泰輔が捕まり、一挙3点を奪われ1点差に迫られるとここでベンチは山岡を諦め宇田川優希を投入。緊急登板となった宇田川だったが、二死一塁から阪神の主砲・大山悠輔を三ゴロに抑えると、続く8回もマウンドに上がってスコアボードに「0」を刻んだ。

 その後は1点差のまま9回に守護神の平野佳寿がマウンドに上がったものの、ここで平野は先頭打者を四球で出塁させると、一ゴロの間に走者を進められ一死二塁のピンチを作ってしまう。

 続く打者から三振を奪い二死までこぎつけたものの、次打者の3番の森下翔太にも四球で一・二塁にまでピンチが拡大。

 まさに絶体絶命の状況に陥った平野だったが、ここでまたしても迎えた大山との対戦では3ボール2ストライクから空振り三振を奪いゲームセット。首の皮一枚で勝利をもぎ取ったオリックスが、前試合から続いて連勝で試合を飾った。


 同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した五十嵐亮太氏は「甲子園で点取られて接戦になるとものすごいプレッシャーがかかるんですよ。ましてや満員の中で良く投げましたね」とリードを死守した2人のリリーフを絶賛。

 まずはイニングを跨いで阪神をシャットアウトした宇田川について「こういう所で強いんですよね。こういうプレッシャーがかかる所でも、感じないのか跳ね除けるのかっていう強さがある」と図太いメンタルを称えると、番組MCを務めた谷繁元信氏も「去年もヤクルトに対して一番厳しい場面で出て行って抑えて、今回も阪神にほぼ流れが行っていた所をしっかり止めた」と若き剛腕を手放しで称賛した。

 またクローザーの平野に対して、五十嵐氏は「ここぞっていう時に間違えないピッチャー」とその勝負勘を高く評価すると、続けて「最後のフォークボールも胸が熱くなりましたよね……“うわ、ここ来たか!”っていうね」と興奮気味に大山との対戦を回顧。

 これについては同じく出演した高木豊氏も「平野は何が特徴かと言ったらやっぱり度胸だと思うんですよ。経験値という」と続け、「9回は特別なイニングだと思うんですけど、そこをテンポも変えずにどんどん向かっていくという姿勢、開き直ってマウンドに来ているなという感じを見受けましたね」と百戦錬磨のリリーバーの強靭なメンタリティに重ねて舌を巻いた。

 オリックスが誇る2人のリリーフが見せた勝負根性は、元リリーフの五十嵐氏をはじめとしたOB達から見ても卓越している様子。日替わりオーダーに注目が集まる中嶋オリックスだが、若きチームの躍進の裏には頼もしいブルペン陣がいる。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』



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