【ロッテ】CS進出懸かる最終戦先発の小島和哉を「勇気を出して代えられるか」吉井監督は“鬼”になれるのか

スポーツ報知

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2023.10.10(火) 05:30

外野でキャッチボールする小島

 パ・リーグは9日、残り1枠のクライマックスシリーズ(CS)進出が懸かる楽天モバイルでの楽天―ロッテ最終戦が雨天中止となり、10日の18時開始に順延された。ソフトバンクがこの日敗れたことで勝てば2位、引き分けでも3位でCSに進むロッテは小島和哉投手(27)が、勝てば3位に入る楽天は則本昂大投手(32)がスライドで先発する。命運を握るのは投手起用。ロッテ担当の小田原実穂記者が10・10決戦の行方を占った。

 最終決戦で顔をのぞかせるのは、“鬼”の吉井か、“仏”の吉井か―。楽天モバイルで練習を終えたロッテ・吉井監督は仕切り直しの一戦へ「秘策はありません」と、真っ向勝負を宣言した。スライド先発させる左腕へ「緊張の中でどんなピッチングができるかっていうのがプロ。小島は大丈夫」と信頼を口にしながら、投手出身ならではの複雑な親心ものぞかせた。

 「小島に10勝がかかってるので、4回2/3とかでピンチを迎えた時に、本当は代えたいけど勇気を出して代えられるかっていうのが自分の中でちょっとあって…」

 先発を別の投手に託し、小島を救援で送り込んで勝ちをつける方法まで考えたという。だが、思いとどまった。「そんな小細工してやられてもと思った。今年の開幕投手だし、最後は小島に締めてもらおうと」と指揮官。素直に決戦の舞台を託すと決めた。

 信頼の裏返しで、今季は何度か小島の代え時に後悔してきた。最近では、9月25日のソフトバンク戦(ZOZO)。3点リードされる展開でも、発熱から病みあがりの小島を7回まで引っ張った。しかし、結局7失点KO。「代え時を失敗した。こっちの責任」という吉井監督のセリフを、シーズン通してよく聞いた。

鬼になる伏線 ダッシュなどで最終調整した小島は「後先考えずに全力で抑えることに集中したい」と、受け止めた。「10・10」にチームの勝利より大事なものはない。調子が悪いとみれば、即座の継投が鉄則だ。親心は、本番で鬼に徹するための伏線なのだろう。情を封印し、ラストのCS切符を奪いにいく。

(小田原 実穂)

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