【オリックス】宮城大弥が今季3度目完封で9勝目 「運が来ますように…」水回り掃除で焦り紛らわせた

スポーツ報知

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2023.8.25(金) 05:20

完封で9勝目を挙げてスコアボードを背にガッツポーズをする宮城大弥 (カメラ・佐々木 清勝)

◆パ・リーグ 西武0―5オリックス(24日・ベルーナドーム)

 オリックスが1941年の球団記録に並ぶ「7試合連続1失点以下」を成し遂げ、今季初の6連勝を飾った。25日が誕生日の宮城大弥投手(22)が21歳最後の日にリーグ単独トップとなる今季3度目の完封。「ひとつ年を取りますので、いい大人になれるように頑張ります」と“前祝い”の9勝目を喜んだ。

 「ホッとしました」とは試合後の第一声。快記録が頭にあったのだろう。唯一のピンチだった8回1死二塁も冷静に対処。117球で散発の4安打、無四球、今季最多の12奪三振で三塁を踏ませなかった。先発が完投するのは7月8日以来。「勝っていく上で、勝ちパターンの人がたくさん投げることになるので」とフル回転状態だった救援陣を休ませた。

 7月は3戦2敗と足踏みした。山本、山崎福、山下が順調に白星を重ね「先発にとって勝ち星が一番の栄養なので」とつぶやいた。「運が来ますように…」。自宅では水回りをきれいにすることを習慣にした。風呂やトイレ、台所と隅々まで丁寧に磨き上げ、焦る気持ちを紛らわせた。

 最近は山本の翌日に登板している。「もし由伸さんが打たれたら、僕はどれだけ打たれるんだろう?」。重圧に押しつぶされそうにもなるが、自覚や責任感でそれらをはねのけ、8月は4試合で3勝無敗。21年から通算8勝1敗とした。

 一方的に?ライバル視してきた山本は、いまだ完封0。3年連続「投手5冠」の阻止も見えてきた。「由伸さんはもっとすごいところにいるので、近づけるように頑張りたい」。謙虚さを忘れず、どさくさにまぎれて誕生日プレゼントも要求。「僕が後輩に伝えていくので、そこは先輩の背中を見たいと思います」とアピールした。

 チームはベルーナDでの今季最終戦を制し、西武戦5連勝。貯金を最多の26に更新した。8・5ゲーム差をつける2位・ロッテと25日から京セラDで3連戦。中嶋監督も「1人で投げ切ってくれたら、と思っていた。この暑さもあるし、良く投げたと思います」と感謝した。最短で26日にもリーグ3連覇へのマジック24または23が点灯。視界はすこぶる良好だ。(長田 亨)

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