打つこと、出塁することの継続が重要になってくるロッテ・平沢大河

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2023.7.31(月) 10:07

ロッテ・平沢大河 (C) Kyodo News

 ロッテの平沢大河は、今与えられたチャンスを掴もうと自分の役割を全うしている。

 『7番・右翼』でスタメン出場した30日のソフトバンク戦、0-0の4回二死一塁の第2打席、先発・和田毅が1ボール2ストライクから投じた4球目のインコースのチェンジアップをライト前に弾き返すと、3-2の6回の第3打席には左の田浦文丸から四球を選び、荻野貴司の適時打につなげた。5-5の10回二死一塁の第5打席では、守護神・オスナのストレートを捉えライト前に安打を放ちチャンスを拡大。チームはサヨナラ負けで敗れたが、平沢は4打数2安打1四球と持ち味を発揮した。


◆ キャンプからここまでを振り返る

 「バッティングで打てないと話にならない。打つことと、どこでも守れるように全ポジションチャンスがあればと思ってやっています」。

 プロ8年目に向け春季キャンプでこのように意気込んでいた平沢は、オープン戦で打率.280、1本塁打、2打点とアピールしたが、開幕は二軍スタート。それでも、荻野貴司の故障で4月8日に今季初昇格を果たすと、同日の楽天戦で『9番・右翼』で先発出場し、3-4の8回二死一塁の第4打席、西口直人が3ボール2ストライクから投じた5球目の149キロストレートをライトスタンドへ放り込み、これが決勝の2ランとなった。

 4月18日の日本ハム戦では、4-1の9回一死一、二塁の第4打席、井口和朋に対して2球で追い込まれるも、そこからボールを見極め、ファウルで粘り10球目の147キロストレートを見送り四球を選ぶなど、4月8日の楽天戦から4月30日のオリックス戦にかけて17試合連続出塁。

 5月に入ってから状態を落とし、6月10日に一軍登録を抹消された。ファームでは6月13日の西武二軍戦で上間永遠から放った外角のスライダーを逆らわずに放った本塁打や、7月6日の巨人二軍戦で今村信貴のインコースのストレートをうまく肘をたたんで放ったライト前の安打は素晴らしかった。

 「一軍では打ちたすぎる気持ちがあって、自分からボールを追いかけていた感じはあった。二軍では自分のポイントで呼び込んで打つというのを意識してやっていました」。

 「内田さん、二軍監督、打撃コーチと一緒に“ここはこうした方がいいんじゃないの”という会話をしながら、どんどん良くなっていった感じなので、それを一軍で継続してやれればなと思います」。

 7月21日にZOZOマリンスタジアムで行われた自主練習から一軍に合流すると、翌22日に一軍再昇格。同日のソフトバンク戦で、「対左で打てたのは自信になります」と、左の大関友久から右中間に二塁打を放てば、2つの四球を選び“平沢らしさ”を見せた。

 「バッティングでは打率もそうですけど、塁に出たりとかピッチャーに球数投げさせたりとか、僕の中では大事。簡単にアウトにならなかったりとか、そういうことを心がけてやっています」。

 平沢を一軍のレギュラーとして活躍を期待するマリーンズファンは多い。“タ〜イガ、タ〜イガ”と熱い声援を送るファンの期待に結果という形で応え、この夏、一軍で活躍する姿を多く見せたい。

取材・文=岩下雄太

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