
◆パ・リーグ ソフトバンク1―2西武(10日・京セラドーム)
歓喜の声が久々に響き渡った。笑顔のハイタッチが繰り返された試合後のベンチ裏。西武・松井稼頭央監督は「本当にしびれましたね」と笑みを浮かべた。
苦しい時だからこそスローガンの“走魂”を体現しようとした。相手先発のスチュワートに対し機動力で揺さぶりをかけた。2回、古賀の適時打で1点を先制すると、3回2死一、二塁で一塁走者の中村と二塁走者の鈴木が重盗に成功。中村は4年ぶりの盗塁となった。5回にも中前安打で出た源田が大きめにリードを取って何度もスタートのそぶりを見せてスチュワートのリズムを乱し、マキノンの適時打につなげた。松井監督は「みんな積極的に走ってくれたし、粘りながら何とか塁に出てつないでくれましたからね」とうなずいた。
“走魂”には1点で勝ちきるという意味も込められている。1点リードの9回。守護神の増田がマキノンの失策もからんで1死一、三塁のピンチを招くが、冷静に後続を断った。「いつものようにと思って入ったんですけど本当に1個1個、1球1球。悔いのないというか、最低同点で、逆転さえ許さなければと思って。ちょっと開き直って投げました」と今季13セーブ目を振り返った。指揮官も「何とか足を使いながら、1点をしのいでいく。本当にどきどきしました。素晴らしいゲームでした」と選手をたたえた。
連敗を8で止めてようやく30勝に到達したとはいえ、借金は17。5位日本ハムには4ゲーム差をつけられている。それでも増田は「一つでも多く、僕自身もチームに貢献できればと思っているので、まだまだ諦めていないですし、頑張りたいと思います」と上を向く。残り65試合。全力で走りきる覚悟だ。