ロッテドラ1・菊地吏玖「早くあの舞台にいきたい」6月下旬に故障から復帰。一軍を目指す
ベースボールキング
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2023.7.4(火) 08:40
ロッテ・菊地吏玖(撮影=岩下雄太)
ロッテのドラフト1位・菊地吏玖(専修大)は、一軍昇格を目指し、腕を振っている。オープン戦で1試合に登板したが、ファームで開幕を迎えた。4月2日の日本ハム二軍戦で二軍公式戦初登板・初先発し、5回・75球、4安打、5奪三振、2失点で初勝利を手にした。3度目の先発となった4月21日の日本ハム二軍戦では走者がいない時はリズムよく投げアウトを奪い、6回・85球、4安打、プロ入り後最多となる1試合10奪三振、1失点の好投。
同日の日本ハム二軍戦では、10奪三振中5奪三振がストレートでの空振り三振と、ストレートが素晴らしかった。特に2-0の初回二死走者なしで古川裕大を2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めた145キロストレート、6-1の6回一死走者なしで古川に1ストライクから113キロのカーブで見逃しストライクで追い込み、最後は144キロストレートでの空振り三振はかなり良かった。
菊地本人も同日のストレートに「あの試合は割と調子が良かったなという感じが、リリースがしっかり、ボールを捉えられているなと思いました」と振り返った。
二軍公式戦初登板から3試合、4月2日の日本ハム二軍戦が5回・75球、4月14日の楽天二軍戦が6回・86球、4月21日の日本ハム二軍戦が6回・85球と先発として、球数、イニングを順調に増やしてきた中で、4月25日に球団から『左内腹斜筋損傷』と発表があった。
「ちょっとずつ上がってきた時期なので、そういう(悔しい)思いはありましたけど、怪我してしまったので仕方ないなと思って切り替えてやっていました」。
前向きにリハビリに励み、6月24日の楽天二軍戦で実戦復帰。6-7の8回から登板し、1回・12球を投げ、1つの四球を与えたものの、無失点に抑えた。
「松川と話をしてどんどん真っ直ぐでいって、追い込んで余裕があればフォークを試してみようと話をしたんですけど、追い込む前にイーグルスの打者陣も振ってきましたし、1球だけカーブを混ぜてというところでほぼ真っ直ぐでいきました」。12球中11球がストレートで、変化球は二死二塁の場面で、茂木栄五郎を1ストライクから二ゴロに打ち取った2球目の111キロカーブだけだった。
故障から復帰後の投球フォームを見ると、二段モーション気味ではなく、左足を上げた時のタメが以前よりも小さくなっているように見える。
本人は「そうですね、あんまりここで溜めすぎたりして、止まってしまうと体重移動に行く時にきっかけがなくなってしまうので、スムーズに行くように二段はやめてみてます」と、今は二段モーションをやめているようだ。
菊地は故障による離脱などもあり、まだ一軍での登板がない。チームメイトのドラフト2位・友杉篤輝(天理大)をはじめ、他球団でも新人選手が一軍の舞台で活躍している。「悔しいしかない。自分も早くあの舞台にいきたいですし、あの舞台で活躍できるだろうという思いはあります」。力強く話した。
一軍の舞台で活躍するため、一軍のマウンドで投げるため、今は「一軍のバッターはもっとすごいので、ここでしっかり危なげなく抑えられるような選手にならないといけないなと思います」。いつ一軍から声がかかってもいいように、ファームで結果を残し続けていきたいところだ。
取材・文=岩下雄太